日本が世界に誇るチャンプに注目が集まっている。

 現地時間3月25日、アメリカのプロモート大手『Top Rank』社のボブ・アラムCEOは、契約しているボクシングのWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者である井上尚弥の今後について、今年6月19日にIBF同級1位のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)と試合を行なう意向であると明言した。

 これまでにファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ)やノニト・ドネア(フィリピン)といった猛者たちを次々となぎ倒してきた“モンスター”(井上の愛称)は、昨年10月に行なわれたジェイソン・モロニー(オーストラリア)に7回KOで圧勝。ラスベガスでのデビュー戦を華々しく飾った。

 そして次に相対するのが濃厚となったのが、28歳のダスマリナスだ。過去13戦12勝1敗とそれなりの戦歴を残してきたサウスポーは、「勝つために試合へ行く」と地元メディアの取材で鼻息を荒くしている。

 この両雄の対決には、ダスマリナスの地元メディアからは早くも熱視線が注がれている。フィリピン・メディア『Rappler』は、「打倒イノウエという挑戦に挑む戦いにもなる」と井上戦に向けたレポートを掲載した。

「ダスマリナスは過去4人のフィリピン人が達成できなかったこと、つまりナオヤ・イノウエからの勝利に挑む。これまでにメジャー4団体の世界タイトルを争ったことのないダスマリナスにとって、キャリアで最大の試合となる」

【動画】WBSS公式も絶賛! 井上尚弥がドネアに浴びせた必殺ボディーショットはこちら 同メディアが指摘する通り、井上は“フィリピン人キラー”だ。プロキャリアの中でフィリピン人との対戦が最も多く、過去4人を粉砕しており、19年11月に行なわれたワールド・ボクシング・スーパーシリーズ決勝で判定の末にドネアを打ち破った一戦は記憶に新しいところでもある。

 それだけにダスマリナスが5人目の“餌食”になる可能性を危惧する『Rappler』は、「4人のフィリピン人の犠牲者を含めて20戦無敗(17KO)という圧倒的な戦績がしめすように、イノウエを倒すのは容易ではない」と警戒を強めている。

「日本の王者は間違いなく手ごわい相手だ。一筋縄ではいかない。さらに元王者ドネアに3-0の判定勝ちを収めた後、昨年10月にもオーストラリア人のジェイソン・モロニーを7ラウンドでKOするなどイノウエは戦いの経験を積んでいる。その一方で、ダスマリナスは1年以上リングに立っていない」

 いまだ正式発表には至っていないが、井上としては下馬評通りに王者の力を示したいところだ。

構成●THE DIGEST編集部