2020−21シーズンも終盤戦に差し掛かり、各チームのプレーオフシード争いも熾烈を極めている。同時に気になるのが、各個人タイトルの行方。なかでも一番の注目は、個人として最高の栄誉にあたるMVPレースだ。

『NBA.com』の予想では、3月前半まではイースタン・カンファレンス首位を快走するフィラデルフィア・セブンティシクサーズの主砲ジョエル・エンビード、昨季王者ロサンゼルス・レイカーズの大黒柱レブロン・ジェームズ、デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチによる三つ巴の争いだった。しかし、3月中旬にエンビード、下旬にはレブロンが相次いで故障離脱。そのため、3月19日(日本時間20日、日付は以下同)以降の予想ではヨキッチが本命に推されており、4月2日現在では最有力候補がヨキッチ、次いでデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレザーズ)、ジェームズ・ハーデン(ブルックリン・ネッツ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)の名が挙げられている。

 はたしてこのレースを制し、栄冠を勝ち取るのはいったい誰なのか。現時点では『NBA.com』の予想通り、ヨキッチがタイトルに最も近い位置にいると言っていいだろう。
  有力候補だったレブロン、エンビードというライバル2人がケガしてしまったのは残念だが、それでもヨキッチが受賞するにふさわしいのは間違いない。ヨキッチはここまでいずれもキャリアハイとなる平均26.5点、11.0リバウンド、8.4アシスト、3ポイント成功率42.9%と見事なスタッツを残しているほか、『StatMuse』によればPERやWS、WS/48、BPM、VORPといった多くのセイバーメトリクスでリーグトップに君臨。また、もしヨキッチが戴冠した場合、歴代のなかで最もドラフト指名順位が低いMVP受賞者になるという。

 これまでの受賞者で最も指名順位が低かったのは、スティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか/2005、06年受賞)とアデトクンボ(2019、20年受賞)の1巡目15位。対してヨキッチは2014年ドラフトの全体41位、1巡目どころか2巡目指名に甘んじているのだ。

 MVPを受賞するには、個人スタッツだけでなくチーム成績も重要になってくる。現時点でナゲッツはウエスタン・カンファレンス5位。ただ、3月以降は12勝3敗、現在4連勝中と上り調子で、これから順位を上げてくる可能性も十分に考えられる。チーム、そしてヨキッチ自身がこの勢いを維持できれば、史上初となる2巡目指名のMVP受賞者が誕生するかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

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