4月10日、ラ・リーガ第30節が行なわれ、ヘタフェは0−1でカディスに敗北。これで5戦連続未勝利となった。

 15位ヘタフェが勝点2差のライバル(13位)を本拠地コリセウム・アルフォンソ・ペレスに迎えた一戦は、激しいプレスのかけ合いに。両陣内をボールが頻繁に行き来する展開となり、ほぼ互角の状態で迎えた64分、軌道の変わったクロスをヘタフェCBのダビド・ティモールが自陣ゴールに流し込んでしまう。この痛恨のオウンゴールが勝敗を決した。

 降格圏との勝点差はわずか4と、危険エリアから抜け出せずにいるヘタフェ。そんなチームの中で、久保建英は2試合ぶりにスタメン復帰を果たすと、2列目の位置から縦横に広く動きながら積極的にドリブルで仕掛け、守備では自陣深くまで下がって敵の攻撃を阻むなどのプレーを見せた。しかし、51分でアンヘルとの交代を命じられ、ベンチに退いた。
  ホセ・ボルダラス監督はこの交代について、「前線が手薄になっていたため、戦術的な理由で代えた。(CFのハイメ・)マタは孤立しており、パートナーが必要だった」と説明。久保については「我々は多くのチャンスを創造した。タケはとても良い動きを見せたし、チームを助けようとトライしていた」と語り、労をねぎらった(スポーツ紙『AS』より)。

 一方、現地メディアの評価は様々で、『AS』は「前後半の初めには、右サイドで相手を混乱させるプレーを幾つも見せた。ボールを受けるためによく動いた」とポジティブに評した後で、「早期に交代となった」と記述。スポーツ紙『MARCA』は「幾度が相手に仕掛けたプレーのうちのひとつは完遂させる必要があった」としながらも、「ボールを持つと常に高いクオリティーを示した」と、19歳の日本人を称賛した。

 同じくスポーツ紙の『MUNDO DEPORTIVO』も「ヘタフェの攻撃に欠けていたのは、最後の部分での大胆さと輝きであり、クボは頻繁とはいかなかったものの、その部分ではチームで最も多くのものを提供した」と高評価だったが、対して日刊紙『El Pais』は「クボやカルレス・アレニャのような選手を擁しても、ヘタフェは良いサッカーを展開できず、カディスのプレッシャーの前に崩壊した」と厳しく報じた。
  このようなネガティブな見方も少なくなく、複数のメディアが、あまり目立たなかったと伝え、専門メディア『eldesmarque』は「継続性のない貧弱な内容の試合の中で、クボはセカンドストライカーとしてプレーしたが、前半はライン間でボールを受けてプレーに絡むことも少なく、51分にアンヘルに取って代わられた」と記した。
  同メディアはまた、SNSに寄せられたファンの声を紹介したが、こちらも「交代させるべきではなかった」「(交代は)信じられない!」といった指揮官の采配を批判するものから、「クボはもっと良い選手だと思っていたが、どうやら間違いだったようだ」「彼のパフォーマンスは、本当の能力からは程遠いものだ」といった久保への辛口な評価など、様々である。

 良さを見せ、早期交代が惜しまれる一方で、助っ人として結果を出せていない現状。ボルダラス監督にとって久保は、創造性をチームに加えられる数少ない駒だが、同時にチームのバランスと取る上では扱いづらい存在ともなっているようだ。残り試合、完全な信頼を勝ち取ってピッチに君臨し続けることができるか、要注目である。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】久保建英が2戦ぶりの先発したカディス戦のハイライト