2021年F1の第2戦エミリア・ロマーニャ・グランプリは4月16日のフリー走行からスタートする。バーレーンGPでデビュー戦ポイント奪取を成し遂げたスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅が、ここでいかなるパフォーマンスを発揮するかが注目される。

 会場となるイモラは、アルファタウリの本拠地ファエンツァから近く、今冬に2度のプライベートテストを実施している。そこで角田は旧型マシンを駆って多くの周回を消化しながら、F1マシンのパワーや特性を身体に覚えさせた。

 勝手知ったるコースということで、「そのアドバンテージを最大限に活かし、良い結果を掴みたい。チームにとってホームレースなので、それは重要なこと。僕にとっても、ここはホームレースのようなもの」と、彼はチームのプレビューリリースで抱負を語っている。

 開催国イタリアのメディア『AUTOMOTO.IT』も、角田のイモラでの“経験”は大きなアドバンテージになると見ており、チームの母国レースでの活躍に期待を寄せる。
 「速く、大胆で、エキサイティングな若いルーキーは、バーレーンGPの驚きのひとつだった。コックピット外での迷子になったかのような表情からは“場違い”な印象すら抱いたが、レースになると牙を剥き、ドライバーと車の可能性の高さを示した。そしてユウキは、イモラでも輝くためのカードを手にしている」

 続けて同メディアは、イモラでのプライベートテストを振り返り、同じルーキーであるミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピンと比べて、性能で上回る車以外にも有益な武器を得たと記述。そして、アルファタウリが今回のレースで飛躍を遂げる可能性も示唆した。

「角田だけでなく、ピエール・ガスリーもいる。彼はノーポイントで終わった開幕戦、さらには予選で驚きの4位につけながら決勝ではリタイアに終わった昨季の同GPでの雪辱も誓っている。そしてチームには活発な挑戦の空気が漂っており、バーレーンでのレースペースを考えれば、彼らはダークホースのひとつである。もしこのイタリア産チームが勝てば、フェラーリ優勝時と同様の祭りとなるだろう」
  アルファタウリの戦闘力については、各国メディアも高く評価しており、英国の専門サイト『THE RACE』は、マクラーレン、フェラーリと同等の速さを持っており、さらに新たな空力パーツが今GPから段階的に導入されることもあって、「ファエンツァのチームにとって、イモラはポイントの“狩猟場”になる可能性がある」と展望する。

 このような有力なマシンを駆る角田のキャリアもまた有望視され、オランダの専門メディア『F1MAXIMAAL.NL』は「マックス・フェルスタッペンやセバスティアン・ヴェッテルよりも優れたF1デビューを飾った日本人は、本物の才能を持っており、長い準備期間を必要としない。彼は求められれば、すぐにそれに応えることができる」と称賛する。
  一方で、ブラジルのモータージャーナリスト、ガブリエル・カーティー氏は、世界中から寄せられる角田への賛辞について「少し誇張されている部分もある」とし、もう少し時間をかけて評価・判断を下す必要があると主張(『LANCE!』より)。他にも、経験という点で現時点ではまだガスリーに分があると見るメディア、角田の信頼性にやや不安を示すメディアなど、見方は様々である。

 当の角田本人は、バーレーンGP後のファンやメディアの反応に驚いたと明かしているが、イモラでのパフォーマンスが、さらなるサプライズを生み出すかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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