F1第2戦のエミリア・ロマーニャ・グランプリは4月18日にイタリア・イモラで決勝レースが行なわれ、予選3番手からスタートしたレッドブルのマックス・フェルスタッペンが今季初優勝を飾った。

 雨、赤旗中断などによって複雑化したレース。混沌の中で、各ドライバーが多くの見せ場を作り、最後までエキサイティングなものとなったが、その中には優勝争い、あるいは今後のタイトル争いに影響を及ぼすかもしれない、数々のキーポイントがあったと、英国の専門メディア『MOTORSPORT』が報じている。

 そのひとつとして同メディアがまず挙げたのは、赤旗中断からローリングスタートでレースが再開される前の周回で、フェルスタッペンがターン17でスピンを喫した際、後方のシャルル・ルクレール(フェラーリ)が追い越さなかった場面だ。レギュレーションでは、こういったケースでルクレールが前に出ることが可能であり、その場合、抜かれたフェルスタッペンは走路外走行を行なったとしてピットレーン通過を命じられるはずだった。

 しかし同メディアによれば、ルクレールの無線は不具合を起こしており、「もしこれが正常に機能していたなら、フェラーリはリスタート時にレースをリードするポジションに立ち、ティフォージが見たかったであろう光景(表彰台)を彼らに提供できたかもしれない」という。
  第2のポイントはスタート。3番グリッドのフェルスタッペンは、スタート前にメカニックが前方の路面を可能な限りドライな状態にしたことで好スタートを切り、ポールポジションのルイス・ハミルトン(メルセデス)が空けたわずかなスペースにノーズを突っ込み、タンブレロの前で抜き去ることができた。

「ハミルトンとフェルスタッペンのポイント差はわずか1であり、ほんの些細なことが違いを生み出すことになる。この数メートルのドライな路面もその一例となった」(同メディア)

 続いてのキーポイントは、ハミルトンのコースアウト。31周にトサ・コーナーでバックマーカーをパスする際、濡れた路面に乗ってグラベルに突っ込み、バリアに前方を塞がれてしまった絶対王者は、リバースギアを使ってバックで車をコースに戻してレースに復帰、直後の赤旗中断にも助けられ、最終的に順位をコースアウト前に2位に戻すことに成功した。
 「彼の素早い思考が後の素晴らしいリカバリーにつながり、ドライバーズランキング首位を守った。パニックになることなく、グラベルをバックで抜け出し、2位への道を切り拓いた。そしてそれは全て、ルールの範囲内で行なわれた」(同メディア)

 そして最後のキーポイントとして挙げられたのが、アルファタウリの角田裕毅が喫したリスタート後の単独スピンだった。レース後に「自分自身で受け入れることができない」と猛省したこの場面について、同メディアは別の意味で、後に影響を及ぼす可能性があると指摘した。
 「もしアルファタウリ(角田)がポジションを維持していれば、ハミルトンの追撃を妨げ、重要な時間とタイヤの寿命を浪費させることができ、同じレッドブルグループのフェルスタッペンのランキング首位奪取を助けただろう」

 同メディアは最後に、「IFやBUTは何の意味も持たないが……」としながらも、後にこれらの出来事がシーズンの結果を左右する分岐点となるかもしれないとも綴っている。

構成●THE DIGEST編集部

【関連画像】「多くを学んだ1日でした」角田裕毅が公開したイモラGPのレース中&ピット作業の写真