先月4月14日に行なわれたプレミアリーグ第28節のブライントン戦以降、ここまで出番を得られていないサウサンプトンの南野拓実。実に1か月半近く、ピッチから遠ざかっている。

 冬の移籍市場最終日にリバプールがレンタルで加入し、デビュー戦となった23節ニューカッスル戦、さらに25節チェルシー戦でもファインゴールを決めて一気に評価を高めたが、その後はラルフ・ハーゼンヒュットル監督からボール持たない場面でのプレーに不満を示されたり、現地メディアからも「影響力が衰えた」と報じられたりと、ネガティブな面も見えるようになってきた。

 その後、日本代表招集ではドイツ人指揮官を憤慨させ、さらに来季に向け、クラブがエバートンからレンタル中であるセオ・ウォルコットの獲得を優先させると報じられたことで、残りシーズンでの南野の立場は微妙になると予想されている。
  また、ハーゼンヒュットル監督が「今季はチームに何の前進も発展も見られなかった。今夏に戦力補強する必要がある」と語っていることもあり(『Daily Echo』より)、南野のリバプールへの“返却”は確実とみられるが、注目されるのは、彼の来季の去就である。

 リバプールの地元紙『Liverpool Echo』は、同メディアの番記者の見解として、この26歳の日本人アタッカーは「まだユルゲン・クロップ監督の構想の中にある」ものの、ハリー・ウィルソン、シェイ・オジョ、タイウォ・アウォニイ、ロリス・カリウス、マルコ・グルイッチといった他のレンタル組とともに、売却される可能性があると報じている。

 リバプールではここまでリーグ戦で2試合しか先発出場していない南野の新天地候補としては、サウサンプトンの他、レッドブル・ザルツブルク時代の恩師であるジェシー・マーシュが新監督に就任するRBライプツィヒを「魅力的な移籍先」として挙げた。

 他にも、『EXPRESS』はモハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、ディオゴ・ジョッタに加え、新戦力が加わることが考えられるFW陣で、南野は定位置争いで大いに苦しむと予想。さらに、基本システムである4-3-3では中盤でポジションを得ることも難しいと主張し、「クロップ監督に判断は委ねられる」としながらも、退団は現実的な手段であると指摘している。
 『sportskeeda』は「キャリアを軌道に戻すためにリバプールを離れる必要がある5選手」という特集の中で、グルイッチ、ディボック・オリギ、ジェルダン・シャキリ、ナビ・ケイタとともに南野を取り上げ、「夏にマージーサイドに戻っても、序列は低いままであり、チームに入り込める可能性は低い」と綴った。

 前述の『Liverpool Echo』ではまた、元アイルランド代表CFのリバプールOBで、現在はコメンテーター等を務めるジョン・オルドリッジが、「南野がリバプールの前線で活躍できるかどうかには疑問符が付き、クロップ監督も同じ考えだろう」「新たなトップクラスのストライカーを獲得するためにも、南野、オリギ、シャキリを売って資金を調達することが必要だ」と主張している。
  最後に『TRANSFER TAVERN』は、今季カーディフシティにレンタルされ、好調を維持しているMFウィルソンに1000万〜1500万ポンド(約15億〜23億円)での完全移籍の話が出ていることついて、SNSに寄せられたリバプール・ファンの反対意見を紹介。その中には、「南野よりもウィルソンを残留させるべきだ」「ウィルソンが放出されるなら、南野も同じ運命を辿るだろうな」といった声もあった。

 他にも、スペインの強豪セビージャから関心を寄せられていることも報じられた南野。このままサウサンプトンでは序列を落としたまま終わるのか、あるいは以前のような輝きを再び放って、新たな可能性を生み出すのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部