「竜の未来」が、その持てる才能の片鱗を発揮した。

 バンテリンドームナゴヤで行われている中日対DeNA戦、「8番・左翼」で先発出場した根尾昂が3回の第2打席、プロ初本塁打となる一発を何と満塁アーチで飾った。

 4対3と中日が1点リードで迎えた3回1死満塁のチャンスで、根尾に打席が回る。相手右腕は昨季2ケタ勝利を挙げた好投手の大貫晋一。カウント2―0から投じられた速球を根尾は一閃、高々と上がった打球はぐんぐん伸びてドラゴンズファンが待つ右翼スタンドへ。プロ通算36試合105打席目で生まれたプロ初アーチは、“持っている”としか思えないグランドスラムとなった。
  大阪桐蔭高で甲子園春夏連覇を果たし、2018年ドラフトで4球団が競合した金の卵は、指名当時から素材型として育成に時間はかかると言われていた。そしてプロ3年目の今季、初の開幕スタメンを勝ち取ったものの、前日まで打率.171とかなり苦戦していた。

 それでも、守備ではファインプレーを披露し、低打率ながらも印象的な場面でヒットを放つなど、スター性は随所に見せていた。そして5月4日、とうとう飛び出したプロ第1号が満塁アーチというのは、さすがと呼ぶほかないだろう。

 本塁打の直後、ツイッターのトレンド1位に「根尾くん」が入り、他にも「グランドスラム」も上位に並んでいた。“竜の未来”の一発に、全ドラゴンズファンが歓喜したのは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部