古巣ビジャレアルとの対決となったラ・リーガ第34節で、終盤の84分にようやく出場機会を得たヘタフェの久保建英。前節のウエスカ戦でも出番なしに終わっており、厳しい状況が続いている。

 ビジャレアルで限定的な出場機会に不満を抱き、今年1月に編入したヘタフェでは、練習なしのぶっつけ本番で臨んだエルチェ戦で2点に絡む派手なデビュー。続くウエスカ戦でもハイレベルなプレーで勝利に貢献するなど、マドリードのチームに新風を吹かせた。しかし、アスレティック・ビルバオ戦での大敗でホセ・ボルダラス監督が再び守備に重点を置いたところから、徐々に影響力は落ち、序列も下がっていった。

 結果的には、ビジャレアルよりも状況が悪化させた感がある19歳の日本人選手の現状について、スペインの『EFE通信』は「重要な存在となるべくヘタフェにやって来た久保は、目立つことなく、二番手の役割に降格したままシーズンを終えようとしている」と報じている。
 「僕は若く、プレーすることが必要。環境を変えた理由は、チームを助けられる選手となれるよう成長を続けるため」と語って、冬の移籍市場で新天地をヘタフェに求めた久保だが、「3か月半が経った後、シナリオは別のものとなった」(同メディア)。ここまで15試合に出場し、7試合は先発出場でフル出場は1試合のみ、ベンチスタートで出番なしは3試合、そしてプレー時間の合計は664分である。

「1部残留を狙うチームにとって重要な試合だったウエスカ戦、ビジャレアル戦での出場時間はわずか6分。ウエスカ戦では芝の上で躍動することもなく、90分間をベンチで過ごした。“代役”としての彼は、5試合連続でスタメン入りし、抜群のパフォーマンスを見せた加入当初とは打って変わり、もはや注目を集める存在ではない」
  ウナイ・エメリ、ボルダラスといった指揮官から継続性のない起用を受けた19歳の来季については、「2024年までレアル・マドリーと契約しているが、今季のパフォーマンスは彼を“白い巨人”に復帰させることはなく、来季も新しい任務(=レンタル)を与えられそうだ」と見ている。

 また、今季の残り2週間半での目標として、ヘタフェで名声を取り戻しながら、チームを残留させること。そして、開催される場合には出場に意欲を示した東京オリンピックを、彼を奮い立たせる新たな挑戦だと評した。
  久保の現状については、スポーツ紙『MARCA』も「エメリの時と同じく、ボルダラスの下でも……」と題した記事で取り上げ、「大幅にプレゼンスが低下している」「ビジャレアルでもヘタフェでもキーマンとなることなく、出番を得ていない」「この日本人選手は、マドリーが期待するほど成熟のペースを上げていない」とネガティブに指摘している。

 まだ19歳であり、何事も良い経験だと言えるのかもしれないが、来季以降のキャリアに少しでも良い影響を与えるために、今季残りの4試合でプレー機会を得、納得のいくプレーを見せ、評価を高めておきたいところだが……。

構成●THE DIGEST編集部

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