5月8日(日本時間9日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズは敵地バンカーズライフ・フィールドハウスに乗り込み、インディアナ・ペイサーズとの一戦に臨んだ。

 主力に故障者が続出しているペイサーズは、エドモンド・サムナー、キャリス・ルバート、ダグ・マクダーモット、オシェー・ブリセット、ドマンタス・サボニスの5人がスターターとして出場。対するウィザーズは体調不良でここ2試合を欠場していた八村塁が戦列に復帰。ラッセル・ウエストブルック、ハウル・ネト、ブラッドリー・ビール、八村、アレックス・レンの先発ラインナップでゲームに臨んだ。

 イースタン・カンファレンス9位のペイサーズ(31勝35敗/勝率47.0%)と10位のウィザーズ(31勝36敗/勝率46.3%)は、ゲーム差わずかに0.5。この試合で順位が入れ替わるかどうかが注目ポイントのひとつとなっていた。
  そしてもうひとつの注目ポイントが、ここまでキャリア通算180度のトリプルダブルを達成しているウエストブルックが、この試合でオスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズ/現サクラメント・キングスほか)が持つNBA記録の181回に並ぶかという点。その“Mr.トリプルダブル”は、第1クォーターから9得点、4リバウンド、4アシストと順調に数字を伸ばすと、残り6分半には足を気にする仕草を見せて一旦ベンチに下がったものの、すぐさまコートに復帰。31−32で迎えた終了間際には、自ら逆転のプルアップジャンパーをねじ込んだ。

 第2クォーターもオールラウンドな活躍を披露したウエストブルックは、前半を終えて15得点、7リバウンド、7アシストをマーク。60−62で迎えた終了間際には第1クォーターラストのリプレーかのように、左コーナーから逆転の3ポイントをブザーとともに沈めてみせた。

 前半の八村は、第1クォーター残り10分半に力強いドライブからバスケットカウントを成功させ、チーム初得点をマーク。残り10分には右コーナーからの3ポイントをミスしたものの、直後のポゼッションではオールスタービッグマンのサボニスをブロック。その後も味方のアシストを受けて2本のゴール下をねじ込み、7得点(フィールドゴール3/6)、1リバウンド、1ブロックという内容だった。
  第3クォーター開始早々、ウィザーズに試練の時が訪れる。開始30秒でビールが足を痛め、ロッカールームへ下がってしまう。残り8分半にコートに戻ったが、エース不在の間に67−76と9点のビハインドを背負う展開に。ビールの連続得点などで一時は1点差まで詰めるも、残り3分半から10−0のランを仕掛けられ、92−101で勝負の第4クォーターに突入した。

 そんななか、第3クォーター残り1分半、ついに大記録達成の瞬間が訪れる。21得点、11リバウンド、9アシストをマークしていたウエストブルックが、ビールの得点をお膳立てし10本目のアシストを記録。キャリア通算181回目のトリプルダブルを達成し、リーグ史上最多に並ぶ大偉業を成し遂げた。

 快挙達成に華を添えたいウィザーズは、第4クォーターに一時12点差まで広げられるもじわじわと追い上げ、ビールのこの日50得点目となったレイアップで残り1分半で120−119と逆転。直後にルバートの3ポイントで再逆転されたものの、その後ダニエル・ガーフォードがフリースローを2本沈め同点に。直後のペイサーズのポゼッション、ルバートのミスショットを八村ががっちりと掴むと、ウエストブルックの目にも留まらぬファーストブレイクで勝ち越しに成功する。
  しかしこの勝負所でウィザーズに再びアクシデント。ビールが故障を悪化させたかタイムアウト後にコートに戻れず、さらにルバートが残り15秒で同点のレイアップをヒット。直後のウエストブルックのジャンパーはリングに嫌われ、オーバータイムに突入した。

 ベンチで悔し涙を流すビールはやはり延長戦に出場できず、オフェンスが停滞するなかでウエストブルックがチームを牽引。そして131−132と1点ビハインドで迎えた残り1.0秒、ウエストブルックのジャンパーにルバートが痛恨のファウルを犯してしまう。これを冷静に2本沈め、最後は逆転を狙ったルバートの3ポイントをウエストブルックがブロック。手に汗握る接戦を、ウィザーズが133−132で制した。
  今日はまさに“ウエストブルックの日”と言っても過言ではないだろう。大記録の達成に加え、33得点、19リバウンド、15アシストのモンスタースタッツ。要所で攻守にわたる大活躍を披露し、勝利の原動力となった。

 八村は34分56秒の出場で13得点(フィールドゴール6/13、成功率46.3%)、6リバウンド、1アシスト、1ブロック。ジャンパーが不調で得点は大半がゴール下だったが、大事な第4クォーターには味方との合わせから4得点、さらに5リバウンドを集中させるなど、勝負所で及第点の仕事は果たした。
  ウィザーズはこれでペイサーズに対し今季は3戦全勝。32勝36敗(勝率47.1%)となり、ペイサーズ(31勝36敗/勝率46.3%)と入れ替わってイースト9位に浮上した。

 ウィザーズの次のゲームは10日の敵地アトランタ・ホークス戦。強敵ではあるが、イースト8位まで1.5ゲーム差と背中が見えているだけに、必ず勝利したいところだ。

構成●ダンクシュート編集部

【PHOTO】攻守でアグレッシブに躍動!NBA1年目から存在感を放った八村塁の厳選ショット!