現地時間5月16日、男子テニスツアー「イタリア国際」(5月9日〜5月16日/イタリア・ローマ/クレー/ATP1000)はシングルス決勝を実施。第2シードのラファエル・ナダル(スペイン/3位)が、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/1位)を7-5、1-6、6-3のフルセットで下し、同大会最多となる10度目の優勝を果たした。

 今回のローマ決勝で通算57度目の顔合わせとなったナダルとジョコビッチ。両者の直近の対戦は2020年9月の全仏オープン決勝で、この時はナダルがストレートで勝利していた。

 試合序盤の第2ゲームでブレークを許したナダルだったが、直後の第3ゲームでブレークバックに成功。その後はお互いにサービスキープが続く展開となるなか、第11ゲームでナダルがブレークを奪い、そのまま第1セットを先取した。

 ラリーで主導権を握られて第2セットを落としたものの、ファイナルセットでは第6ゲームで先にブレークを奪ったナダルが粘るジョコビッチを振り切り、2時間49分にも及ぶ激闘に終止符を打った。
  この勝利でジョコビッチに並ぶマスターズ通算36勝を飾ったナダルは試合後のインタビューで「この1週間はポジティブなこと、ラッキーなこと、素晴らしいこと、苦しいことなど、色んなことが起こった」と今大会を振り返ったうえで、「フォアハンドの調子が良くなってきていたし、自信もついていた。今日の優勝は数週間にわたってハードワークを続けてきたことへのご褒美だと思っている。このローマで再び優勝トロフィーを手にすることができて最高の気分だよ」と喜びを語った。

 一方、接戦の末に2年連続6度目のローマ大会優勝を逃したジョコビッチは「もちろん、優勝できなかったことは残念だ」と悔しさをにじませながらも、「それと同時に、この大会の後半で自分のテニスのレベルが上がったことにとても満足している。(ナダルに対しても)約3時間、質の高いテニスができたと思う」と手応えをつかんだようだ。

 クレーコートシーズンの頂点である全仏オープン(5月30日〜6月13日/フランス・パリ/グランドスラム/クレー)に向け、ナダル・ジョコビッチ共に大きな自信を得る結果となったと言える。ここ最近は次世代のプレーヤーの活躍が目立つなか、長年にわたってテニス界を牽引してきた2人が全仏の舞台でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、早くも注目が集まっている。

文●中村光佑

【PHOTO】ナダル、ジョコビッチらの2021全豪オープンプレー集