女子テニス世界ランク2位の大坂なおみが、6月28日から開幕する「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/グラスコート/グランドスラム)を欠場し、7月に開催される東京五輪から復帰する意向を示していることが明らかになった。

 大坂は全仏オープンの開幕3日前に「負けた後の会見は、落ち込んでいる人を蹴落とすようなもの」として“記者会見ボイコット”を宣言。実際に5月30日に行なわれた女子シングルス1回戦直後の記者会見を拒否すると、規定違反による15,000ドル(約165万円)の罰金が科せられただけでなく、四大大会の主催側が共同声明で将来的なグランドスラム出場停止などの厳しい制裁を下す可能性を示唆したため、全世界に波紋を呼んだ。

 騒動の収束が見込めない中、現地5月31日に大坂は自身のSNSを通じて全仏オープンの棄権を表明。さらに「2018年の全米オープン以来、長い間うつ病に悩まされてきて、それに対処するのに本当に苦労した」と心の病を患っていたことを告白し、同時に「今後については一度コートを離れたい」と明かしていた。

 今回のウインブルドン欠場については大坂の代理人がコメントを発表。「なおみは今年のウインブルドンには出場しない」と前置きした上で、「現在は友人や家族と過ごすプライベートな時間を大切にしている」と大坂の現状を報告している。
  一方で「なおみはオリンピックに向けて準備をし、地元のファンの前でプレーすることを楽しみにしている」としており、東京五輪の出場には前向きな姿勢を示しているようだ。

 この発表を受け、ウインブルドンの公式ツイッター(@Wimbledon)は「なおみ、あなたがいなくてとても残念だけど、あなたのオリンピックでの活躍を願っている。来年はぜひ戻ってきてほしい」と大坂へエールを送った。

 記者会見ボイコット騒動における大坂の一連の行動に、多くのテニスファンの間で賛否両論が巻き起こっていたことは疑いようのない事実だ。だが、以前には「オリンピックで金メダルを獲りたい」と意気込みを語っていただけに、東京五輪へ向け、まずは大坂のメンタルが一刻も早く回復することを心から祈りたい。

文●中村光佑

【PHOTO】18年の全米初優勝など、大坂なおみのキャリアを写真で振り返る