F1第9戦のオーストリアGPは7月4日に決勝が行なわれ、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は12位に終わり、2レース連続でのポイント獲得はならなかった。

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 予選までの各セッションで好調を維持し、自己最高タイの7番手から決勝に臨んだものの、最初のピットストップで白線を越えて5秒ペナルティを受け、第2スティントでは前を行くアントニオ・ジョビナッツィ、ニコラス・ラティフィの追い抜きに手間取って、ライバルたちの先行を許したことで、ポイント圏から脱落。さらに2度目のピットストップでも同様のペナルティを受け、ペナルティポイントも2が追加されることとなった(現在通算4ポイント)。

 ソフトタイヤでのスタートということで、戦前から厳しいレース展開を予想する声もあったが、予選までの好調とは打って変わってネガティブな要素いっぱいのレースとなったことで、チーム公式サイトを通しての角田のコメントも不満と反省で彩られた。

「僕にとっては、難しい1日となりました。レース中のペースに苦しみ、タイヤマネジメントもとても難しかったです。昨日の予選が良かっただけにフラストレーションが溜りましたが、気持ちを切り替えて、今日の課題を振り返る必要があります。次のシルバーストーン(イギリスGP)で同じミスを繰り返すことがないようにします」
  また彼はレース後に、「とにかく忘れるべきレースです。ドライビングは簡単ではありませんでした」と振り返り、フランスGPから3週連続開催のレースを「3つのレースを毎週こなすのはとてもタフなことでした。シルバーストーンには良い形で戻ってきたいですが、まずはここで一息つく必要があります」と総括した(『News・in-24』より)。

 このルーキーの決勝でのパフォーマンスについて、チームのチーフエンジニア、クラウディオ・バレストリは「ユウキにとっては難しいレースになった。2度のペナルティは彼にとって助けとはならず、残念ながらポイント圏外でのフィニッシュとなった」、ホンダ・レーシングの田辺豊治TDも「7番手という好位置からスタートしたのに、ペースが上がらず厳しいレースになりました。週末を通して見せていた速さからすると、残念な結果です」と語っている。
  現地メディアもやはり厳しい反応で、オランダの『RN365』は「最初のピットストップまでは良い週末を過ごした。白線を越えてタイムペナルティを受けた彼は、次のピットストップでさらに状況を悪化させた。小さなミスだが、ルーキーであってもやってはいけないミスだった」、イタリアの『MOTORIONLINE』は「複雑なレースにおいて、予選の好結果を自身の手で破壊することとなった」と報じた。

 また、英国の『THE RACE』は「オーストリアGPの勝者と敗者」という記事の中で、この日本人ドライバーを後者に選定し、以下のようにその理由を綴っている。
 「ピットの出入口で白線を超えることは稀だが、コクピットからの視界が狭いことを考えると、ある程度は理解できるものだ。しかし、2度も違反したことには非常に驚き、失望した。これが、角田の集中力や注意力の欠如を表わしているとは安易に言えないが、彼が時折見せる落ち着きのなさを考えると、しっくりくる部分がある。アルファタウリの危うい戦略に加え、角田は基本的なミスを犯し、さらにそれを繰り返してしまったことで、印象的な1日とすることはできなかった」

 角田は自身のSNSで「シュニッツェル(オーストリアの名物肉料理)はなしかな」と、この週末の結末の悪さをややユーモアもまじえて表わしたが、ここでの全てのネガティブな要素をも学習のための収穫として、2週間後の英国GPで活かすことができるか。

構成●THE DIGEST編集部