東京五輪開幕まであと約2週間と迫る中、事前合宿のため入国した2か国の代表選手団から新型コロナウイルス感染者が出た。これを受けて海外では、世紀の大イベントでの感染拡大に対する心配の声が上がっている。

 イタリア最古のポータルサイト『Virgilio』は、本格化しつつある選手団の入国で感染者が続いていることを報道している。

 5月23日に到着したウガンダ代表選手団のうち2名の陽性が判明した後、成田空港から同国の送迎に同伴した合宿地の市職員とバス運転手らの感染も明らかとなった。さらには7月2日に羽田空港で行なわれた検査で、セルビア代表選手1名の感染が確認された。

 同メディアは、すでに入国したシンガポール、デンマーク、アルゼンチンやポルトガルなどの選手団に問題はなかったとしながら、待望の五輪が開催前から「国民の不安を増幅させている」と伝えている。

 学者や研究者ら専門家が発信する情報を伝えるオーストラリアのニュースメディア『The Conversation』は、ウガンダ代表団は日本入国前に全員がワクチン接種を終えていたにもかかわらず、2名の陽性者が出ており、その内1名はデルタ株による感染だったことを踏まえ、以下のような見解を示している。

「開幕を迎えれば出場国の選手、スタッフに加え各国のジャーナリストら総勢9万人の日本滞在が見込まれることから、新型コロナウイルスが国内に持ち込まれるのを回避するのは困難だろう。事前のワクチン接種と検査による水際対策は鉄壁ではない。懸念は入国後に感染した選手らを始めとする五輪関係者が自国へウイルスを持ち帰ってしまうことだ」
  さらに重大事項として、1回目のワクチン接種率が50%を超える欧米諸国に対し、25.6%(7月5日現在)に留まる日本国民が大きな感染リスクにさらされていると言い、「大会組織委員会は、五輪に携わる人々へワクチン接種の実施を推進しているが、2回分の薬剤確保が保証されておらず、海外から来た選手や関係者らと接触の可能性がある宿泊施設、移動やメディアに関わる人々、さらに11万人を超える見通しであるボランティアへの接種計画について詳細が明らかにされていない」と、不安材料を指摘している。

 ほかの複数海外メディアでは、選手村にアルコールの持ち込みが可能なことや五輪恒例のコンドームの配布などについて、新型コロナウイルス対策に逆効果であると異議を唱えており、五輪により強烈なクラスターが引き起こされれば、開催国である日本が危機的な状況に陥るのではと案じている。

構成●THE DIGEST編集部

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