7月6日(日本時間7日、日付は以下同)に幕を開けた今年のNBAファイナルは、フェニックス・サンズがミルウォーキー・バックスにホームで2連勝を飾り、初優勝まであと2勝とした。

 バックスでは大黒柱のヤニス・アデトクンボが左ヒザの過伸展から懸命なリハビリの末に初戦から戦列復帰。第1戦で20得点、17リバウンド、4アシスト、2スティール。第2戦では第3クォーターだけで20得点をあげ、ゲームハイの42得点に12リバウンド、4アシスト、3ブロックと驚異的な活躍を見せた。

 アデトクンボは上記のケガでアトランタ・ホークスとのカンファレンス・ファイナル第5、6戦を欠場したものの、今プレーオフで10度目となる30得点、10リバウンド以上を叩き出しており、これは歴代3位タイという快記録だ。

 今後もこの記録を伸ばすことができれば、2位にいる1962年のエルジン・ベイラー(元ロサンゼルス・レイカーズ/12度)、1位に君臨する2000年のシャキール・オニール(元レイカーズほか/13度)に近づくことができるかもしれない。

 とはいえ、アデトクンボが大量得点を奪っても、チームは2連敗。初戦で29得点を奪ったクリス・ミドルトンは第2戦でフィールドゴール31.3%(5/16)の11得点に終わり、ドリュー・ホリデーは2試合でフィールドゴール31.4%(11/35)、3ポイント14.3%(1/7)と苦しんでいる。

 11日に行なわれるシリーズ第3戦はバックスのホーム、ファイサーブ・フォーラムで開催される。次戦を迎えるにあたって、アデトクンボはホリデーへメッセージを送っている。
 「彼と会話の場を持ち、アグレッシブになれと話していく。アグレッシブさを持ち続けなければ自分のリズムを掴めないからね。これはNBAファイナルなんだ。2万もの人たちがブーイングしてくるんだから難しいことさ」

「最終的に、これは俺や彼の問題でもない。クリスでもなければ、コーチでもない。チーム全員の問題なんだ。誰かが12投中3本成功に終わることだってある。そうなればリバウンドを奪い、スティールするなどチームの勝利を助けるために何かほかのことをしなきゃいけない。それが今最も大事なことであり、彼もそのことは十分分かっている」(アデトクンボ)

 シュートタッチに苦しむホリデーだが、第2戦ではディアンドレ・エイトンのショットを見事に封じ、ジャンプボールまで持ち込むなどフィジカルの強さを押し出した粘り強いディフェンスは大舞台でも健在だ。

「最も必要とする時、彼はそこにいてくれると分かっているから、心配していない。彼は優れた選手で、シーズンを通して最高のプレーをしてきた。彼ならチームのために素晴らしいプレーを見せてくれるさ」とアデトクンボのホリデーに対する信頼は厚い。

 第3戦以降の復調を目指すホリデーは、第2戦後に「僕らはオープンショットを打つ機会がたくさんあったのに決められなかった。僕としても、普段なら決めているレイアップをいくつか落としてしまった。打った瞬間はいい感触だったんだけどね」と振り返っていた。

 0勝2敗で迎える第3戦は、バックスにとっては絶対に負けられない一戦。ミドルトンとホリデーがシュートスランプから脱却し、アデトクンボの負担を軽減できるかが、勝利を掴むための大きなポイントとなりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)