アーセナルでの2戦目となるプレミアリーグ第5節のバーンリー戦でも、右SBとしてスタメン入りし、フィジカルの強いホームチーム相手に空中戦やデュエルでことごとく勝利した冨安健洋。2連勝、そして2戦連続でのクリーンシートに貢献した彼の評価は、新天地でもうなぎ昇りとなっている。

 バーンリー戦での彼のパフォーマンスについて「本当に良かった」と称賛したミケル・アルテタ監督。3節までは全敗&無得点9失点という悲惨な状況に苦悩していたスペイン人指揮官が、試合後に満面の笑顔で冨安に近づき、その頬を軽く叩いて労をねぎらった場面はファンの間でも話題となり、SNSでは「素敵だ」「この調子で頑張れ!」「いい笑顔」「愛情の表われだ」などといった投稿が多くなされた。

 これらのファンの声を紹介した英国の専門メディア『HITC』は、冨安について「アーセナルが何年間も探し続けた右SBとして迎え入れられた冨安は、その運動能力、守備意識、仕事量によってファンからは勝者と認められた。アルテタ監督が高く評価し続ける限り、ファンは冨安をさらに好きになっていくようだ」と綴っている。
  同じく専門メディアの『football.london』は、今夏にシェフィールド・ユナイテッドから加入して「アーセナルの守備の意識を変えた」GKアーロン・ラムズデールとともに、冨安の貢献度の高さを強調。「この特筆すべき日本代表選手は、これまで12回の空中戦で11回に勝利。バーンリー戦ではドワイト・マクニールの侵入を許さず、静かに仕事を完遂した」と評した。

『football.london』はまた、開幕戦から3試合で9失点を喫していたアーセナルの守備が、この2試合でどのように改善されたかを検証。最も変わった点としては、まず陣容が揃ったことを挙げ、ラムズデールと冨安の獲得の他、CBのガブリエウ・マガリャインスが膝の負傷から回復したことが、堅実さを得る大きなきっかけとなったという。

 冨安は全てのデュエルを制し、ガブリエウはバーンリー戦で8度のクリアを見せるなど、個々の数字の上でもその健闘ぶりは表われているが、「困難の中でも、最後は自分たちが勝てるという自信と信頼、そして信念が構築された」(アルテタ監督)というチームの骨子ともなる守備が強化された本当の理由は、わずか10日間ほどしか練習を消化していないにもかかわらず、選手間の結束が強いからであると同メディアは主張する。
  具体的な例として、CBベン・ホワイトが敵と対峙した際、ガブリエウと冨安が絶妙なポジションをとって、セカンドボールに対処したことを紹介し、新加入選手の迅速な適応がなされていることを指摘。また、左SBのキーラン・ティアニーがポジションを上げた際、冨安が守備面のカバーと、チームの攻撃のオプションを確保する意味で、中央に入っていく動きも効果的であるとしている。
  他のどのポジションよりも、DF陣にはパートナーシップとそれぞれのポジショニングの理解が大事であることは、アルテタ監督がバーンリー戦後に、個々の選手よりも、「彼らは本当に堅かった。相手がプレッシャーをかけてきても、譲歩することはなく、本当に良かった」とバックライン全体を褒め称えたことからも分かるという。そして同メディアは、この新たな4バックが「アーセナルがチームとして自信を持って前進するための基盤となる」と断言した。

 チームの悪い流れを払拭し、さらに引き上げる原動力のひとつにもなろうとしている冨安。バーンリー戦後には、自身のSNSに「新たな勝点3とクリーンシート。今後もハードワークを続けます」と投稿した22歳がこの先、攻守でいかなるパフォーマンスを披露するかが非常に楽しみである。

構成●THE DIGEST編集部

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