元恋人のオルガ・シャリポワさんへのDV疑惑が浮上している男子テニスのアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ/世界ランク4位)について、ATP(男子プロテニス協会)は内部調査を開始するとしている。

 昨年10月にズベレフからの精神的・肉体的な虐待に苦しめられていたと告発していたシャリポワさんは、今年8月にも米オンライン・マガジン「スレート」のインタビューで「2019年のATP1000北京大会期間中に暴行を受けた」と主張。だが、一連の騒動についてズベレフは「事実無根だ」と完全に否定しており、先の全米オープン開幕直前にはシャリポワさんへの訴訟を計画していると明かしていた。

 それから1か月余、ATPも真相究明へと動き出した。同協会のCEOを務めるマッシモ・カルベリ氏は「アレクサンダー・ズベレフ選手に対して提起された疑惑は深刻であり、我々にはそれに対処する責任があります。我々の調査により、事実を立証し、適切なフォローアップ措置を決定できることを期待しています」とコメント。

 その一方で、今回の内部調査が事前にズベレフとコミュニケーションを取った上での対応であると強調した。

「我々(ATP)は、ズベレフ選手が我々の調査を歓迎していることを理解しており、彼が全ての疑惑を否定していることを認めています。また、ズベレフ選手がドイツの裁判所で獲得した仮処分に続く、さらなる法的展開を注視していきます」
  その後ATPの発表を受け、ズベレフは日本時間10月5日の未明に自身の公式ツイッター(@AlexZverev)を更新。ATPが調査に踏み切ることへの理解を示しつつ、改めてシャリポワさんへの暴行疑惑を完全否定した。

「私は、ATPのドメスティック・バイオレンス・ポリシーの策定を全面的に支持しています。さらに、私はこの問題に関するATPの調査を歓迎しており、何か月も前からATPに独立した調査を開始するよう求めてきました」

「前にも述べたように、私はDV疑惑を断固として否定します。虚偽の主張をしている出版社とジャーナリストに対しては、すでに裁判所からそれが名誉毀損で虚偽であるという内容の仮処分命令を取得しました。にもかかわらず、出版社とジャーナリストは、この裁判所の命令に意図的に違反し、報道の削除を行なわず、ソーシャルメディア上で繰り返し疑惑を発信し続けています。私の弁護士はさらなる手続きを開始しました」

 果たしてこの騒動はどのような決着を迎えるのだろうか。お互いの主張が真っ向から食い違っているだけに、今後の動向には注目が集まりそうだ。

文●中村光佑

【PHOTO】ズベレフら東京五輪テニス競技のメダリストたち
 

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— Alexander Zverev (@AlexZverev) October 4, 2021