現地時間10月16日、ベルギー・ジュピラープロリーグ第11節が行なわれ、ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ユニオンSG)は4-2でスランを下し、首位を守った。

 本拠地スタッド・ジョセフ・マリアンでの一戦は、下位に沈むチームに前半で2点の先行を許す苦しいものとなり、さらにホームチームは前半終了間際の退場劇で数的不利まで背負う羽目となる。そのような追い込まれた状況の中で、後半からピッチに立ったのが、今夏に英国ブライトンからレンタルで加入した三苫薫だった。

 リーグ5戦目を迎えた24歳は、55分、左サイドでボールを受けてペナルティーエリア内に侵入すると、正確にコースを突いたシュートで先制点。76分に同点ゴールを決めたダンテ・ファンゼイルのスルーパスを受けて2点目、さらに90分には左サイドからドリブルで斜め前に突き進んで3人の相手選手を置き去りにし、ゴール前を通り過ぎるところでGKの逆を突くシュートを左隅に流し込んで、ダメを押した。
  前節セルクル・ブルージュ戦での初アシストに続く、初ゴール、しかもハットトリックというド派手な結果は、チームを敗戦から救って勝点3をもたらす殊勲のものとなり、ゴール時に全身で喜びを表わしたフェリス・マズ監督は「今日は、みんなが彼のプレーを目撃した。ミトマは素晴らしい選手だ。8月に加入したばかりで、プレーする前に、言葉や文化に適応する時間が必要だったが、今日はチームにとって有用な選手であると証明した。技術的に質の高く、活力に満ちた選手だ」と絶賛した。

 55歳のベルギー人指揮官のコメントはさらに、「監督にとって、日本人のメンタリティーと接するのは非常に素晴らしいことだ。ヘンクではジュンヤ・イトウ、ここではミトマと知り合ったが、彼らはプレーできなくても不満を言わず、これを冷静に受け入れ、むしろ前向きに捉えることができる。ミトマは自身のクオリティーを分かっており、プレー時間が少なくてもネガティブになることはなかった」と、日本人選手への称賛にも広がった。

 クラブも公式サイトで「何という午後、何というユニオンの逆襲!」「2点を失ってから、ミトマが1点を返すまでに多くの時間はかからなかった」「沸騰するスタジアムの中で、ミトマは相手の守備の機能を完全に失わせた。スペクタクルかつ魅力的に我々の問題を解決するとともに、勝利に導いた」とレポートしている。
  現地メディアも、助っ人選手の大爆発ぶりを高く評価。『De Standaard』は「ミトマが後半に悪魔を解き放った」「スペクタクルな後半にチームを導いた日本人の登用は、マズ監督にとって素晴らしい選択となった。ミトマは出場からすぐに完璧なパスを味方に通した後、「仲間がゴール決めないのなら、自分が決める」と考えた。「ミトマは2点目を決めたが、彼の夢の午後はまだ終わらず、試合終了間際に見事なソロゴールを決め、ファンを大いに喜ばせた」と、様々な形で賛辞を贈った。

『sporza.』は「後半からの出場でハットトリックを達成し、ユニオンSGの信じられない反撃を演出した。この日本人選手はスランDF陣にとってはとらえどころのない存在であり、ブリュッセルのチームの牽引役となった」として三苫をMVPに選出し、「ファンゼイルとともに、スランの選手たちに長い悪夢を与えたことだろう」とも綴っている。
  また、『pickx』は「ミトマはハットトリック達成でスターとなった。巧みなシュートで反撃の狼煙を上げるゴールを決めると、その後もこの日本人選手は目立った活躍を披露。アウェーチームにとってのトラブルメーカーであり続け、死の打撃を与えた」、『voetbalnieuws.be』は「日本の交代選手は美しいハットトリックでヒーローとなった」と称賛した。

『voetbalnieuws.be』はまた、ファンの反応に注目し、SNSに上げられた「ミトマーーーーー!!!」「2点ビハインドで1人少ない状況から、ミトマがハットトリックで試合を完全に変えた」「言葉がない」「日本代表のスタッフ(横内昭展コーチと下田崇GKコーチ)がスタンドにいる中、日本人選手がハットトリック。これは偶然か?」「今日のミトマはバロンドール」といった投稿を紹介している。

構成●THE DIGEST編集部

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