日本が世界に誇る“モンスター”の決戦が迫っている。

 12月14日、ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋ジム)は両国国技館でIBF同級6位アラン・ディパエン(タイ)と対戦する。28歳の最強王者が、日本で試合を果たすのは、2019年11月のノニト・ドネア戦以来、実に2年1か月ぶりだ。
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 文字通り向かうところ敵なしの井上は、実戦そのものが約6か月振り。それだけに注目度は世界規模のものとなっている。とはいえ、実力差は明白だ。ディパエンも14戦12勝(2敗)11KOと実績はあるものの、プロ通算21戦無敗(21勝)で18KOを誇るモンスターの経験や力には遠く及ばない。

 それだけに井上が圧倒するという向きは、海外メディアでも広まっている。フィリピンのボクシング専門サイト『Philboxing』は、「この地球上で最もスリリングなKOアーティストはタイからの刺客を翻弄するだろう」と指摘した。

「どちらも致命的な一撃を食らわせる力を持っているが、もしも打ち合いとなれば、イノウエが残忍なKO劇を演じる可能性は極めて高い」
  一方でディパエンの地元メディアでは、一発逆転の機運も高まっている。スポーツ専門のポータルサイト『SANOOK』は、「チャンスが来た! タイの拳がイノウエのベルトを奪う準備ができている」とレポートした。

「タイで最も魅力的なボクサーのひとりと考えられているディパエンは、12勝のうち11戦でKOと重たい拳を最大の武器としている。イノウエは『タイのボクサーは忍耐強いという印象がある。彼を過小評価するつもりはない』と語っているが、30歳のタイ人ファイターは、間違いなく母国のボクシング史上最大のチャンピオンベルトを手にするための重要な機会を得たのだ」

 下馬評では井上有利という見方が強まっているなかで、ディパエンはどんなファイトを見せるのか。今から楽しみで仕方がない。

構成●THE DIGEST編集部