F1第19戦のブラジル・グランプリは11月14日に決勝が行なわれ、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は15位でレースをフィニッシュした。

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 スプリント予選も15番手に終わっていた彼は、唯一ソフトタイヤでの決勝スタートとなり、3周で13番手まで順位を上げるなど順調だったが、4周目のターン1でランス・ストロール(アストンマーティン)に仕掛けたところで接触。フロントウイングを失ってピットストップを余儀なくされ、後に10秒のタイムペナルティーを受け、以降は最後までポジションが変わることはなかった。

 71周のレースの後、角田はチームの公式サイトを通して、「今日はかなりフラストレーションが溜まる1日でした。タイヤの判断は良かったと思いますが、不運にもストロール選手との接触でレースを台無しにしてしまいました。リスキーな抜き方ではありましたが、彼がミラーを見ていなかったことで当たってしまいました。ペナルティーが科されたのは本当に残念です。その後は、ダメージを負ったまま走ることになりました。ただ、レースではよくあることですし、次戦ではもっと強くなって戻ってきたいです」とコメントを残した。
  自身のSNSでは「望んだレースではありませんでしたが、カタールGPに向けて得るものはたくさんありました」と次戦に気持ちを切り替えた角田は、レース後の公式インタビューで、タイムペナルティーについて「5秒でも厳しいのに、10秒は馬鹿げている」と不満を露わに。アルファタウリは接触時にSNSで「ノー! ユウキはストロールのインに飛び込んだが、ドアを閉められてフロントウイングを失った」と投稿した。これに対し、ストロールは角田の仕掛けを「“超やけくそ”で楽観的過ぎる」と批判している。

 チームはまた、SNSで「ユウキにとってはタフなレースとなった。車のペースはあったが、運がなかった。次だ!」と21歳の日本人ドライバーを励まし、一方でマシンパフォーマンス部門の責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーは「ユウキのレースに関しては、ストロールとのインシデントがあり、早い段階で損なわれた。車が大きなダメージを受け、彼のレースペースに大きな影響を及ぼしてしまい残念だった」とネガティブに振り返った。
  また、スプリント予選同様、メルセデスの軍門に降る形となり、悔しさを隠さなかったホンダの田辺豊治テクニカルディレクターは、角田については「序盤にオーバーテイクを仕掛けた際、他車に接触し、車体にダメージを負うとともに、その接触によるペナルティーを受けてしまったことで15位という結果でしたが、週末を通してスピードはありましたので、次のレースに期待しています」と次戦に期待を寄せている。
  今回のインシデントでペナルティーポイント2(通算6ポイント)を科せられた角田に対して、海外の専門メディアの見方は厳しく、ドイツの『MOTORSPORT TOTAL.COM』は「ここ数週間はエラーの確率を大幅に減らしていたツノダだったが、ブラジルでは以前のパターンに戻ってしまった。彼は“カミカゼ・アクション”で自身だけでなく、ストロールのレースも台無しにした」と日本人ドライバーの過失だと判断し、イタリアの『MOTORIONLINE』は責任の所在には言及せず、「ポイント獲得のチャンスを逃した」と綴った。

 英国の『THE RACE』は「ブラジルGPでの勝者と敗者」という記事において、角田を「敗者」に選出。「ツノダの惨めなブラジルでの週末は、コンストラクターズ・ランキング5位争いでアルファタウリがアルピーヌを突き放す絶好の機会を失ったことを意味する」という厳しい記述で、ルーキーがチームに貢献できなかったことを指摘した。

構成●THE DIGEST編集部