来日5年目の剛腕は、野球の本場からも決して低くない評価を受けている。阪神タイガース不動の抑えであるロベルト・スアレスだ。
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 猛虎の守護神は今季も凄まじかった。2020年の推定年俸8000万円の3倍以上となる約2億6300万円という好条件で2年契約を締結して迎えた今季のスアレスは、レギュラーシーズン61試合に登板してセ・リーグトップの42セーブをマーク。防御率1.61、与四球率1.16と抜群の安定感を誇り、契約に見合うだけの成績を残した。

 今月10日の帰国の際には阪神の公式SNSで「前を向いて1位になるために来年はやっていくしかないね」と残留に含みを持たせたが、2年目は選手側にオプトアウトの条項が含まれており、海外移籍も選択可能な状況に変わりはない。もちろん阪神にとってスアレスは、来季の“セ界制覇”を果たすためにも重要なピース。それだけに独占交渉権があるとされる今月末までに翻意させたいところだろう。

 しかし、NPBでハイアベレージを残した剛腕をMLBが見逃すはずがない。とりわけ注目されているのは4シームで、最速163キロを計測したボールの被打率は.139しかなく、被本塁打数は脅威の0本。鵜の目鷹の目のスカウト陣の垂涎の的となっているのだ。
  日本で飛躍を遂げた30歳の動向は、米メディアでも注目されている。MLBの移籍情報を発信し続けている『MLB Trade Rumors』は、「才能にあふれた今冬のフリーエージェント(FA)市場のなかでも興味をそそるひとり」と紹介。そのうえで「阪神での成績は信じられない」と絶賛した。

 さらに「30歳となった今年のスアレスは支配的だった。MLBでの登板経験はないが、すでに複数球団の関心を集めている」と記した同メディアは、今オフにFAとなったライセル・イグレシアス、ケンリー・ジャンセン、ケンドール・グレイブマンら実力派クローザーを引き合いに、こう記している。

「今年のFA選手たちの中には、ハイレベルで、計算もできるクローザーの選択肢が多くある。だが、太平洋の向こう側にも興味深い選択肢があることを我々は忘れてはならない」

 矢野燿大監督が「いてもらわないと困る」と熱弁をふるった虎の無双守護神は、はたして来年も甲子園のマウンドに立つのか。その去就には、文字通り世界が注目していると言っても過言ではない。

構成●THE DIGEST編集部