今季絶好調のゴールデンステイト・ウォリアーズは、現地時間11月28日(日本時間29日、日付は以下同)にロサンゼルス・クリッパーズを105−90で下し、18勝2敗(勝率90.0%)とした。

『Elias Sports Bureau』によると、今季のウォリアーズはNBA史において開幕20試合で18勝以上をマークした20チーム目となった。これまでこの快挙を達成した19チームのうち、7チームが優勝しており、直近では2014−15シーズンのウォリアーズがクリアしている。

 特にステフィン・カリーの活躍は圧巻で、19試合を終えて3ポイント100本(105本)成功と、自身が保持する記録(20試合)を更新するペースでリングを射抜いている。

 今季のカリーはケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)と並んでリーグトップタイの平均28.6点に5.8リバウンド、6.8アシスト、1.8スティール。3ポイントはキャリアハイの平均5.5本を沈めており、成功率も42.3%という高精度を誇る。

 今から約20年前、ロックアウトで50試合の短縮となった1998−99シーズン。各チームの3ポイント試投数は平均13.2本だったが、今季のカリーは平均13.1本と、それに匹敵する本数を1人で繰り出していることは、驚異的と言わざるを得ない。
  ウォリアーズは15〜19年まで、5年連続でウエスタン・カンファレンスを制してNBAファイナルまで勝ち上がり、そのうち3度(15、17、18年)も優勝を経験。

 だが19−20シーズンのウォリアーズはクレイ・トンプソンがケガで全休、カリーも左手の骨折により5試合の出場に終わり、リーグワーストの15勝50敗(勝率23.1%)と低迷した。

 同シーズンは新型コロナウイルスのパンデミックによりリーグは3月に中断へと踏み切り、同年7月末からフロリダ州オーランドのバブル(隔離された施設)でシーディングゲーム(順位決定戦)とプレーオフが開催。しかし、シーズン中断時点でウォリアーズはプレーオフ出場が絶望的で、参戦できない屈辱も味わっていた。

 クリッパーズ戦後、『Yahoo! Sports』のインタビューに応じたカリーは、ここ2年間で感じた最も低い位置についてこう話していた。
 「バブルを観ていたことが、この2年間でどん底の時だった。でもそれがリフレッシュになったし、あの舞台(プレーオフ)を本当に恋しく感じたんだ。この7年間で初めてプレーオフを逃した年だったからね。選手にはそれぞれ、バブルで得た経験があることは知っている。でも僕はそれを見て(チャンピオンシップ獲得をかけて)やり合うのが大好きなんだと感じた。あれが僕のバスケットボール人生でどん底だと言っておくよ。あそこでプレーするには程遠かったんだから」

 昨季もウォリアーズはプレーイン・トーナメントで2連敗を喫し、2年連続でプレーオフを逃がしたものの、今季はプレーオフ返り咲きどころか18年以来となる優勝も狙えるチームへと変貌を遂げた。

「バブルに参戦できなかったのは辛かった。(シーディングゲームで)プレーオフに向けた準備をして、チャンピオンシップを目指すことがどれだけ楽しいかを僕らは知っているからね。でもそれが僕の求めていたモチベーションでもあったんだ。だからこそ、僕は今この旅路を楽しんでいる」
  昨季リーグを制したミルウォーキー・バックスや、ウエストを勝ち上がったフェニックス・サンズ、豪華戦力を有するロサンゼルス・レイカーズやネッツといった優勝候補は注目度が高く、相手チームは必死の形相で金星を奪うべく立ち向かってくる。

 現在、ウォリアーズはリーグベストの戦績を残していることから、相手チームはなんとかしてこのチームを負かしてやろうという気持ちで元王者との試合に臨んでいるだろう。

 そんなウォリアーズとカリーにとって、30日と12月3日の対戦相手は現在16連勝と絶好調のサンズ。昨季のウエスト覇者であり、10月末から負けなしのチーム相手に、カリーとウォリアーズが燃えないわけがない。プレーオフのような激しく、かつドラマティックなゲームが展開されるかもしれないだけに必見だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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