現地時間12月25日(日本時間26日、日付は以下同)に行なわれたクリスマスゲーム5試合のうち、最も注目されていたのがブルックリン・ネッツとロサンゼルス・レイカーズによるスーパースターたちの競演だった。

 しかしネッツはケビン・デュラントとカイリー・アービングが新型コロナウイルスの安全衛生プロトコル入り、レイカーズはアンソニー・デイビスが左ヒザのケガのため欠場と、当初の予想とは裏腹にスケールダウンしてしまったことは否めない。

 試合はネッツが主導権を握るなか、レイカーズが20点ビハインドで迎えた最終クォーターに猛追し、残り1分を切って115−115の同点に追いつく。だがタイムアウト明けのプレーで、ネッツはジェームズ・ハーデンのロブパスをニコラス・クラクストンがアリウープで叩き込み、最終スコア122−115で勝利を収めた。
  ネッツではハーデンが36得点、10リバウンド、10アシストのトリプルダブルに3ブロックと攻守で大暴れ。そのほか、クリスマスゲームでは歴代最多となる8本の長距離砲を沈めたパティ・ミルズが、キャリアハイに並ぶ34得点に7アシスト。ブルース・ブラウンが16得点、6リバウンド、4アシスト、ディアンドレ・ベンブリーが15得点、5リバウンド、クラクストンが9得点、6リバウンド、5ブロックをマークした。

 ミルズの活躍に、ハーデンは「サンアントニオ(スパーズ)にいた時、彼がどれだけ多くのビッグショットを沈めてきたかは皆がわかっている。でも彼はこのチームでこれまでよりもずっと大きな役割をこなしている。一貫してショットを決めているし、プレーメーカー、ペイントへのドライブでもいい仕事をしているよ。彼は自信を増しているんだ」と称賛。

 とはいえ、クリスマスゲームの前日に同プロトコルがクリアされたハーデンの活躍が、この日の勝利の原動力となったことは間違いない。

「俺はただ勝ちたいだけ。勝利すること以外、何も気にしちゃいない。アタックモードになって、オープンになっている選手たちを見つけ出し、正しくプレーしていくだけ。勝利するためなら何だってやるさ」

 そう語る32歳は、約2週間ぶりの試合ながらチーム最多の38分54秒もコートに立ち続けた。
  今季平均21.4点、8.0リバウンド、リーグ2位の9.6アシストを残すハーデンについて、デュラントは「レーンに入って(相手チームから)すごく警戒されるジェームズのような男がいることは、シューター陣にとってすごくいいことなんだ。彼はシューター陣をワイドオープンにしてくれる」とコメント。ブレイク・グリフィンも「勝負どころで競っている展開で、彼の手にボールが渡ると、正しい決断を下してくれる。俺たちにとってはゲームチェンジャー(変革者)なのさ」と語るなど、チームメイトたちも絶大な信頼を寄せている。
  今季はここまで今ひとつ波に乗り切れなかったハーデンが、この大活躍を機に本調子を取り戻すことができれば、ネッツがリーグ制覇にまた一歩近づくのは間違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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