間違いなく2021年のスポーツ界は、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が主役だった。MLB挑戦4年目を迎えた27歳は、後世にも語り継がれるであろう歴史を紡いだ。
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 その凄まじさは、何よりも数字が如実に物語る。打っては本塁打王争いに最後まで絡む46ホーマーを放ち、100打点、103得点をマーク。投げても23先発で130.1回、防御率3.18、156奪三振を記録し、二刀流で球界を席巻したのだ。

 現代野球では不可能と考えられていた二刀流をシーズンを通してやり切った。これによって開幕前の評価は一変した。

 周囲の評価の変わり具合は、「メジャーで打ち続けることが、どれだけ大変かも分かっている。だから二刀流ができるなんて考えもしなかった」と語ったMLBの殿堂入り投手であるジョン・スモルツが、「オオタニの活躍は目を見張るものがある」「ただただ脱帽だ」と語った言葉からもひしひしと感じられる。

 一挙手一投足で世界を魅了した本人は、「今年(2021年)の成績が最低ラインじゃないかなと思います」と語る。それだけに2022年も期待をしてしまう。では、MLB挑戦5年目の来シーズンはどれだけの成績を収められるだろうか。

 MLBのあらゆるデータをまとめている米専門サイト『Fan Graphs』は、独自のデータ予測システム「Steamer」で大谷の2022年のスタッツを次のように算出した。

【打撃】
打率=.257
本塁打=40
打点=95
得点=111
盗塁=26
OPS=.894
長打率=.531
WAR=3.7

【投球】
登板=29試合
勝敗=12勝9敗
防御率=3.69
イニング=175
奪三振数=204
奪三振率=10.52
WAR=3.3
 前年に達成できなかった「二桁勝利・二桁本塁打」をやってのける。本格的に二刀流を行なう2年目としては悪くない、むしろ良すぎる数字だ。では、これを大谷と何かと比較される“野球の神様”ベーブ・ルースの二刀流2年目と比べたらどうなるだろうか。

 当時、前人未到とも言える二刀流戦士として1シーズンを戦い抜いた翌年に当たる1919年。ルースは、次のようなスタッツを記録している。

【打撃】
打率=.322
本塁打=29
打点=113
得点=103
盗塁=7
OPS=1.114
長打率=.657

【投球】
登板=17試合(先発15試合)
勝敗=9勝5敗
防御率=2.97
イニング=133.1
奪三振数=30
奪三振率=5.1

 やはり“野球の神様”と崇められる男は伊達ではない。とりわけ打撃成績は図抜けたものがある。一方で周囲に「もう両立するのは限界だ」と漏らしていたというルース投球のスタッツは、蓄積疲労の影響から全盛期に2年連続20勝以上を挙げたものとはほど遠いものに終わっている。実際、翌年には4イニングしか投げなかった。

 ルースは二刀流を長続きさせられなかった。そのためか、大谷に対しても長続きしないのではないかというシビアな声は小さくない。しかし、野球において絶対はない。これまでも数多のスターたちが常識や予想を覆してきた。

 2021年シーズンの大谷がそうであったように、日本が生んだ偉才には、ふたたび野球ファンや関係者、メディアの考えを改めさせる鮮やかな活躍を期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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