新シーズンに向けての束の間の休息に入っているF1界。ルーキーとしての1年を終えたアルファタウリの角田裕毅も、母国・日本で英気を養いながら、日々のトレーニングを欠かさずに新たな戦いのための準備を進めていることだろう。

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 各国のメディアは昨年末以来、各ドライバーの2021年を振り返るとともに、今季の課題を提示しているが、角田については9位入賞を果たしたデビュー戦バーレーン・グランプリや表彰台も手に届きそうだった最終戦アブダビGPなどで見せた新人らしからぬ好パフォーマンスについては称賛しながらも、多くはルーキーの苦しみを味わった1年だったとして、どちらかといえばネガティブな評価を下している。

 オランダの『RN365』もそのひとつで、各レースでつけた10点満点の採点の平均値を示して2021年を評価した企画において、角田は及第点にも満たない「5.52」で、20人のレギュラードライバーの中では18位。彼の下は、ウィリアムズのニコラス・ラティフィ、ハースのニキータ・マゼピンだけであり、同じルーキーのミック・シューマッハー(ハース)には「6.09」で15位と下回ることとなった。
  寸評も、「バーレーンでは彼を大きな興奮が取り巻いたが、悪夢の週末となったイモラで、全てが崩壊した。スピンとクラッシュの連続で自信を喪失した彼は、シーズン終盤までそれを取り戻せず。経験不足というハンデがあったとはいえ、同僚ピエール・ガスリーに対する“赤字”は、時に莫大なものとなった。最後のレースでかすかな希望の光が差したものの、ツノダは12か月後に“転職”の可能性を秘めている」と終始厳しい内容だった。

 しかし、それ以上に厳しかったのがポーランドのF1専門サイト『PARC FERME』だ。シーズン前の合同テスト、バーレーンGPを振り返って「スタートは有望だった」と綴った同メディアだが、「今となっては馬鹿げたことと思われるかもしれないが、当時、ツノダはガスリーのライバルになると、我々は真剣に信じていた」と、いきなり辛辣に綴っている……。
  そして、「間もなくしてユウキはチームメイトによって“粉砕”された」と表現した同メディアは、「バーレーン、シュタイアーマルク、アメリカ、アブダビで良いパフォーマンスは見られたが、ペースはまだまだ不足していた」と記述。そして、注目を集めた彼の無線での罵声について「それは嫌悪感を覚えるものだった。規律と謙虚さの欠如、そしてチームを批判して後で謝罪するなど、成熟度も欠けていた」と切り捨てた。

 終盤に入り、チームの手厚いサポートでドライビングやレース運びは向上してきたものの、同メディアからすれば「苦いお茶のポットに小さじ1杯の砂糖を入れた程度」のことであり、前述の通り、幾つか良いレースを見せたものの、「残念ながら、それぞれの輝きには必ず、多くの“影”がついて回った」として、4位入賞を果たしたアブダビGPについても、ファイナルラップでヴァルテリ・ボッタスを抜いた後、次のストレートでギアチェンジを誤ったことを例に挙げるなど、ミスが多かったことを指摘している。
  他にも、チームメイトとの差が歴史的なレベルで大きかったことを、過去の多くのデータを用いて示すなど、角田への酷評が続いた同メディアだが、一方で昨季のドライバーだったダニール・クビアトとの比較では、その経験値を考慮した上で、角田の方が優れていると判断。また、新人なのに、今季最も飛躍を遂げたドライバーのひとりであるガスリーと比較されることや、メキシコGPで“身内”のレッドブルから不当な批判を受けたことなどを挙げ、「この日本人に対して気の毒に思うことは多々あった」とも綴った。

 そして、「多くの欠点が存在する」としながらも、「もっと時間が必要な有望なドライバー」「F1での才能を垣間見せた」と評価。「週末全体をまとめられれば、彼は初年度から本当にうまくいっていただろう」「プレッシャーはさらにきつくなり、小さな失敗も厳しい評価の対象となる新シーズン、彼は冷静な頭と確実性を保つことが重要だ」と課題を挙げ、「アブダビが偶然でなかったことを、ユウキは示す必要がある。さもなければ、レッドブルのヘルムート・マルコは躊躇なく別れを告げるだろう」と、記事を締めている。

構成●THE DIGEST編集部

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