2022年のプロ野球開幕から1か月が経過した。ここまで、各チームの外国人選手やルーキーなど新戦力はどのように機能しているのか。セ・リーグ6球団を「よくできました」「まずまずです」「可もなく不可もなく」「がんばりましょう」の4段階で評価してみよう。

■ヤクルト
<主な新戦力>
コール(投手)
丸山和郁(外野手)
<評価>
がんばりましょう

 大きな補強を施さずにシーズンを迎えた昨季の覇者。ここまで、一軍でプレーしている新戦力はコールと丸山だけだ。二軍でこそ好投していたコールは、4月22日の初登板から2試合で計6失点(自責点4)と炎上する最悪のスタートとなってしまった。もちろん、2試合で結論を出すには早計だが、昨季はMLBで平均150キロを超えた速球が140キロ台半ばと伸び悩んでいるのは気がかりだ。

 一方、開幕一軍入りを果たした丸山も、守備固めとして4試合に出場しただけで4月4日に登録抹消とアピールできず。捕手の内山壮真や遊撃手の長岡秀樹が出場機会を得ているものの、新助っ人、ルーキーとも他球団と比べても活躍できていないのは少し残念だ。

 ■阪神
<主な新戦力>
ケラー(投手)
ウィルカーソン(投手)
桐敷拓馬(投手)
<評価>
可もなく不可もなく

 ヤクルトとのオープニング・ゲームで炎上し、開幕9連敗のきっかけを作ってしまったケラーは2登板目でも黒星を喫して二軍落ち。昨季のセーブ王スアレス(現パドレス)が抜けた穴の大きさが早々に露呈する結果となった。

 かたやもうひとりの新助っ人であるウィルカーソンは4月16日の初登板から2先発続けて6回以上&1失点の好投。変化球を丁寧に投げ分けて、日本野球へ順調に適応しているのは明るい話題だ。桐敷は開幕3戦目の先発マウンドに抜擢。4月14日にはコロナ感染の藤浪晋太郎に代わって先発するなど新人らしからぬ起用法だったが結果は芳しくなく、15日に二軍へ降格した。■巨人
<主な新戦力>
赤星優志(投手)
大勢(投手)
シューメーカー(投手)
ポランコ(外野手)
ウォーカー(外野手)
<評価>
よくできました

 新人・新外国人どちらも大活躍し、首位の原動力となっている。ドラフト1位ルーキーの大勢は初登板から7試合連続セーブのプロ野球新記録を樹立し、球団新人セーブ記録も開幕1ヵ月足らずで更新。新人王レースでもトップをひた走る。赤星は開幕ローテーション入りし、4先発連続でQSを記録するなど安定感の高い投球を発揮している。

 助っ人ではシューメーカーが4月23日の中日戦で7回2死までパーフェクトの完封勝利を飾るなど、3試合で21.2回を投げて自責点わずか2、防御率0.83と大活躍。打線ではポランコがOPS.726、ウォーカーは.839とまだ大爆発とはいかないが、まずまずの出足で存在感を発揮している。
 ■広島
<主な新戦力>
末包昇大(外野手)
黒原拓未(投手)
松本竜也(投手)
マクブルーム(一塁手)
<評価>
まずまずです

 ドラフト6位ルーキーの末包は右翼に収まり、打率.367と絶好調。50打席で1四球しか選んでいない点は懸念でも、守ってはライトゴロを完成させるなど攻守で貢献している。マクブルームは低打率ながら7長打を放ち、優れた四球獲得能力も発揮。左の巧打者が多く並ぶ打線でアクセントになっている。2人がこのまま持ち味を発揮し続ければ、今季最大の争点である「鈴木誠也の抜けた穴」を最小限にとどめることができるだろう。

 ドラフト1位ルーキーの黒原はリリーフで9試合に登板し、7.1投球回で9奪三振。ストレート、カットボール、フォークいずれも高い空振り率を記録している。同5位の松本も開幕一軍入りを果たしてブルペンに定着している。■中日
<主な新戦力>
岩嵜翔(投手)
鵜飼航丞(外野手)
<評価>
可もなく不可もなく

「和製大砲の育成」が至上命題のチームで開幕一軍入りを果たした鵜飼は、プロ初本塁打がバンテリンドーム左翼席中段に飛び込む一発。三振率27.3%と粗さも相当目立つが、4月17日には前回の対戦で3三振を喫した森下暢仁(広島)から第2号を放つなど持ち前のパワーを発揮している。髙橋宏斗や石川昂弥、岡林勇希ら売り出し中の若手軍団の一角として、今後も活躍が注目される。

 又吉克樹のFA人的補償で加入した岩嵜は、3月26日の移籍初登板後に右前腕屈筋損傷と診断されて離脱。セットアッパーとして期待されていたが、懸念材料だった故障がいきなり現実のものとなってしまった形だ。
 ■DeNA
<主な新戦力>
大田泰示(外野手)
クリスキー(投手)
藤田一也(内野手)
<評価>
まずまずです

 日本ハムをノンテンダーとなって加入した大田は、開幕当初はベンチを温めることが多かったが、4月半ばから2番に定着してOPS.814と好調を維持。センターの守備で見事な背走キャッチを披露するなど、絶不調に苦しんだ昨季のリベンジとばかり攻守に躍動している。

 10年ぶりに古巣復帰を果たした大ベテランの藤田は11打数で三振なし、出塁率.417と渋い働き。4月21日の阪神戦で決勝タイムリーを放ってお立ち台に上った。クリスキーは制球は荒れ気味ながらスプリッターを武器に来日初セーブを記録し、高い奪三振能力を見せ始めていたが、23位置に登録抹消となった。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。