2022年のプロ野球開幕から1か月が経過した。ここまで、各チームの外国人選手やルーキーなど新戦力はどのように機能しているのか。パ・リーグの各チームを「よくできました」「まずまずです」「可もなく不可もなく」「がんばりましょう」の4段階で評価してみよう。

■オリックス
<主な新戦力>
ビドル(投手)
バレラ(投手)
野口智哉(内野手)
渡部遼人(外野手)
小木田敦也(投手)
<評価>
可もなく不可もなく

 ブルペンの課題だった「8回の男」問題をビドルが早々に解決。長身から繰り出すスライダーとカーブは切れ味鋭く、11試合に投げて自責点1の好発進で手にしたホールドはリーグ最多の9を数える。一方、バレラは遊撃以外の内野3ポジションを守り、打撃では7三振に対して7四球と持ち味は発揮しながら打率.145と低迷している。

 新型コロナ陽性判定で出遅れた野口だが、昇格後は10打数4安打と高い実践力を示している。俊足を武器に開幕一軍入りした渡部は帯同約1ヵ月で出場9試合、9打席のみと出番に恵まれないまま二軍へ降格した。ドラフト7位ルーキーながら開幕一軍入りした小木田はリリーフで5試合に登板後、4月9日に登録抹消となった。
 ■ロッテ
<主な新戦力>
松川虎生(捕手)
廣畑敦也(投手)
ゲレーロ(投手)
池田来翔(内野手)
<評価>
まずまずです

 史上3人目の開幕高卒新人マスクをかぶった松川は、4月に佐々木朗希のパーフェクト達成をアシスト。打撃では打率.171とプロの壁に当たっているが、年齢離れしたインサイドワークや守備力で評価を高めている。

 ゲレーロはストレートの平均球速が156キロ近くと自慢の豪球は存分に披露しているものの、5.1回で5四球、2死球とMLB時代からの欠点である制球難をそのまま露呈。即戦力ルーキーとして期待された廣畑も、5.2回で11安打を浴びるなど苦戦している。池田は新型コロナ特例措置で離脱した中村奨吾に代わって一軍に昇格し、プロ初ヒットも放ったが、現在は二軍で調整している。■楽天
<主な新戦力>
西川遥輝(外野手)
マルモレホス(外野手)
ギッテンス(内野手)
安田悠馬(捕手)
西垣雅矢(投手)
<評価>
まずまずです

 日本ハムを事実上の戦力外となって加入して西川が元気だ。出塁率.477に加えてOPS1.074もリーグベストで、6盗塁は2位タイ、3本塁打も4位タイと、昨季の鬱憤を晴らすかのような大暴れで打線を牽引している。球団初の新人開幕スタメンを果たした安田も2カード目にルーキー一番乗りの本塁打を放ったが、「感染拡大防止特例2022」により抹消されている。

 新助っ人のマルモレホスは出足こそ鈍かったが、直近8試合は.308、2本塁打と活躍。同じ新加入のギッテンスが左手首骨折で長期離脱したため、より一層の活躍に期待がかかる。西垣はやや慌ただしいブルペンで好投を続けていて、より重要な場面での登板も増えるかもしれない。■ソフトバンク
<主な新戦力>
又吉克樹(投手)
ガルビス(内野手)
野村勇(内野手)
正木智也(外野手)
<評価>
まずまずです

 FAで加入した又吉が11試合連続で自責点なしの快投を続けている。例年よりフライ打球を打たれる割合が増えているが被長打はなく、中日時代と同様に「又吉広報」としてもチームのSNSを盛り上げている。ガルビスは開幕戦で逆転満塁弾と名刺代わりのド派手な一発を放り込み、鮮やかな三塁守備でもファンを沸かせる場面も多いが、打率.134と極端な不振にあえいでいる。

 ドラフト4位ルーキーの野村はチーム最多タイの3ホーマー、リーグ2位相当のOPS1.057と思わぬ大活躍。東京六大学屈指のスラッガーとして入団した正木は4月7日に3番で一軍デビューを果たして翌日に初安打を記録したが、13打数2安打と結果を出せず、再び二軍へ降格した。■日本ハム
<主な新戦力>
北山亘基(投手)
ヌニエス(内野手)
アルカンタラ(内野手)
古川侑利(投手)
水野達稀(内野手)
<評価>
まずまずです

 ドラフト8位指名入団ながらサプライズで開幕投手を担った北山は、大抜擢が伊達ではなかったと証明。本来は救援型で、150キロ半ばの速球と曲がりの大きい変化球を武器に初セーブも記録し、チーム最多の3勝も手にしている。同じくルーキーの水野は開幕遊撃手の座を射止めて三塁との併用が続いたが、15打数無安打と打撃で結果を残せず、守備のミスもあって4月上旬に二軍へ降格した。

 アルカンタラは4月24日のソフトバンク戦で史上20人目の左右両打席弾を放ち、5本塁打でリーグトップに並んだ。メジャーでの実績ではアルカンタラよりも格上だったヌニエスは65打数でノーアーチ、打率.215、27三振と大苦戦。くっきり明暗が分かれている。
 ■西武
<主な新戦力>
隅田知一郎(投手)
佐藤隼輔(投手)
オグレディ(外野手)
スミス(投手)
エンス(投手)
<評価>
よくできました

 4球団がドラフト1位で競合した隅田は、その評価に違わぬ実力を発揮。多彩なボールを操り相手打者に的を絞らせず、1勝3敗と負け越していても防御率2.89は十分合格点だ。同じ新人の佐藤も先発ローテーションを守っているが、極端な投高打低のリーグで防御率4.15は苦戦と判断していいだろう。

 3先発で防御率3.21の左腕エンスに来日初登板で7回ノーヒット投球のスミスと、新外国人投手2人も活躍。一新した顔ぶれで、長年の弱点でもある先発投手陣が向上できるか注目される。打線では、オグレディが3番に定着してリーグ最多タイの10長打とパワーを見せつけた。新助っ人では内野手のジャンセン・ウィティ、救援左腕のボー・タカハシもすでに一軍でプレーしている。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。