現地時間4月16日(日本時間17日、日付は以下同)に幕を開けた2021−22シーズンのNBAプレーオフは、ファーストラウンド全8カードのうち7カードが4戦まで終えた。

 そのうち、まだ1勝もできていないのはブルックリン・ネッツのみ。イースタン・カンファレンス7位の44勝38敗(勝率53.7%)でレギュラーシーズンを終え、プレーイン・ゲームを制して第7シードを手にしたネッツだが、2位のボストン・セルティックス(51勝31敗/勝率62.2%)の前にここまで3戦全敗。25日のシリーズ第4戦でもし敗れてしまえば、今プレーオフで初めてスウィープ(4連敗)されることになる。

 そんななか、現地メディア『Hoops Hype』が24日、プレーオフでスウィープでの敗退を多く喫した選手たちをフィーチャー。シリーズで1勝もできないまま敗退という、悔しい思いをこれまで何度も経験してきたプレーヤーたちはいったい誰なのか。ここでは5度以上味わってきた選手たちを見ていきたい(データは昨年のプレーオフ終了時点、※は現役)。
 ■プレーオフで最もスウィープ敗退を喫した選手たち
6度
シャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)
パウ・ガソル(元ロサンゼルス・レイカーズほか)

5度
タイロン・コービン(元アトランタ・ホークスほか)
アル・ホーフォード(ボストン・セルティックス)※
ポール・ミルサップ(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)※
マイク・グミンスキー(元ニュージャージー/現ブルックリン・ネッツほか)
バック・ウィリアムズ(元ニュージャージー/現ブルックリン・ネッツほか)

 総括の前に、NBAはここ3シーズンこそ、プレーオフのスポットをかけたプレーイン・トーナメントを採用しているものの、それまではレギュラーシーズンで各カンファレンス8位以内に入らなければポストシーズンという大舞台へ出場することはできなかった。そのため、このランキングは決して“敗者”を象徴するものではないことをお伝えしておきたい。
  意外にも、複数回の優勝経験を誇るビッグマン勢が6度でトップタイに。シャックはレイカーズで3度、マイアミ・ヒートで1度の計4度、ガソルはレイカーズで2度、それぞれチャンピオンに輝いている。

 だが、シャックはオーランド・マジックでプレーオフデビューした際に1994〜96年と3シーズン連続でスウィープ敗退。1995年はNBAファイナル(対ヒューストン・ロケッツ)、1996年はカンファレンス・ファイナル(対シカゴ・ブルズ)まで勝ち上がっていたものの、最後は1勝もできずに敗れ去った。またレイカーズでも1998年のカンファレンス・ファイナル(対ユタ・ジャズ)、1999年はカンファレンス・セミファイナル(対サンアントニオ・スパーズ)、さらにはヒートでディフェンディング・チャンピオンとして迎えた2007年の1回戦でも、ブルズに4連敗を喫している。

 ガソルはメンフィス・グリズリーズのエースとして臨んだ2004〜06年、ファーストラウンドで3シーズン続けてスウィープで敗退。2009、10年にレイカーズで2連覇を飾るも、翌2011年のカンファレンス・セミファイナルでダラス・マーベリックスに、2013年の1回戦でスパーズに、そしてスパーズに在籍していた2017年のカンファレンス・ファイナル(対ゴールデンステイト・ウォリアーズ)で4連敗を食らった。
  シャックは昨年に75周年記念チームに選出されたほか、2016年に殿堂入りを飾った歴代屈指の支配的なセンター。ガソルも早ければ来年殿堂入りすることが濃厚なレジェンドであり、歴代屈指の外国籍出身選手の1人だ。両選手はいずれも3年連続でスウィープ敗退を喫した後にレイカーズへ移籍し、チャンピオンとなっている点も興味深い。

 そのほか、コービンはフェニックス・サンズ在籍時の1989年にカンファレンス・ファイナルでレイカーズに4連敗を喫するなど計5度。また元ホークスのチームメイトであるミルサップとホーフォードは、2015、16年にレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)率いるクリーブランド・キャバリアーズの前にスウィープ敗退するなど、ともに5度のスウィープ負けを喫した。
  この2人は現役プレーヤーのため、今季スウィープ負けでシーズンを終えることになると、歴代トップタイに浮上する。現在行なわれている1回戦では、シクサーズに在籍するミルサップはトロント・ラプターズを相手に3勝1敗、セルティックス所属のホーフォードもネッツに対して3戦負けなし。どちらもシリーズを優位に進めているが、今後のラウンド次第ではその可能性も決してゼロではないだろう。
  また、グミンスキーとウィリアムズは1980年代にネッツで共闘。そのなかで1982、83、85、86年の4シーズンに関しては、1回戦でスウィープ敗退を味わった。

 ここまでに挙げた7選手のうち、優勝経験があるのはシャックとガソルのみ。ただ、そもそも低迷しているチームでプレーしている限りはポストシーズンに出場することすらできないだけに、彼らが多くの年でプレーオフへと進んできたことを、決して軽視してはならない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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