ソチ五輪のスノーボードで2冠、北京五輪では男子パラレル大回転で銅メダルに輝いたビック・ワイルド(ロシア)。そんなレジェンドは、2021年フリースタイルスキー世界女王を巻き込んだスキャンダルにコメントし、自国のスポーツ界が抱える“闇”をロシア通信社『RIA Novosti』で暴露した。

 話題の中心にいるのは、フリースタイルスキーで北京五輪にも出場したアナスタシア・タタリーナだ。ロシアフリースタイル連盟は、世界選手権の優勝賞金の半分を分けることを彼女に要求したという。これにタタリーナの母が「娘に対する嫌がらせだ」と抗議したことで発覚した。

 米国出身ながら結婚を機にロシアに帰化し露スノーボード界を牽引するワイルドは、「アナスタシアは真実を述べている。トップアスリートがゴミのように扱われるのを見るのはうんざりしている」と批判したうえで、「連盟は責任を取らなければならない。ほとんどのアスリートは同じような経験している」と暴露した。
 「ロシアのスポーツ界では、多くの競技でトップアスリートへのサポートが不足しているという問題がある」と問題提起した35歳は、「タタリーナには北京五輪で金メダルを獲得する機会はあった。だけど結果を出すために、なぜ彼女はあらゆるサポートを受けられなかったのか」と4位(スロープスタイル)、10位(ビッグエア)に終わった彼女を哀れんだ。そして同国のスポーツを支えるシステムをこう語る。

「スポーツ庁、競技連盟、そしてアスリート全員がメダル獲得というひとつの目標に向かって協力し合うことが必要です。スポーツ連盟は、メダルという目標ではないようだ。彼らの目的は経済的な成功であり、お金を稼ぐことのようだ」

 理不尽ともいえるアスリートへのサポート問題が浮き彫りとなったロシア。アスリートファーストの競技が今後増えることを願うばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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