二刀流の聖地で、史上最高のツーウェイ・プレーヤーが躍動した。

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間5月5日、敵地で行われたボストン・レッドソックス戦に「3番・投手」で先発出場。投げては7回6安打無失点、無四球11奪三振を記録すると、打っても4打数2安打1打点で今季3勝目を手にした。

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 大谷はフェンウェイ・パークでの初登板。この地は元祖二刀流としてこれまで数々比較されてきた、“野球の神様”ベーブ・ルースがかつてプレーした球場であり、ルース以来の二刀流としてどんなパフォーマンスを見せるのか注目されていたが、あまりに見事な活躍だった。特にピッチングは、大谷史上最高とも言える出来だっただろう。

 前回登板はメカニクスのズレから制球が安定しなかったが、この日は初回からストライク先行の投球。「1人1人、どんどんゾーンの中で攻めていこうと思っていた」と語っていたように、ボールが2球以上続いたのは対戦打者28人中2度、3ボールになったのも一度しかなかった。その結果が今季初の無四球登板につながったわけだが、この日の制球力の凄さはそれだけにとどまらない。
  この日は今季最多99球を投げて、ストライクは何と81球。ストライク率81.8%は自己ベストを更新した。さらに、全投球100球以下の投手がストライクを80球以上記録したのは、トラッキングが始まった1988年以降では史上3人目の偉業でもあった。サイ・ヤング賞3回のマックス・シャーザー(2018年6月5日)、通算247勝のバートロ・コローン(2005年5月29日)というレジェンドに肩を並べた形となった。

 もちろん、大谷が凄かったのはコントロールだけではない。4シームは平均球速97.2マイル(約156.3キロ)とよく走り、今季大きな武器となっているスライダー、伝家の宝刀スプリッターも切れまくり、奪った空振り数29も自己ベストだった。しかも、この29の空振りは今季メジャー最高をも塗り替えており、柔と剛が完璧に融合した投球だったと言えるだろう。

 今季の投手成績は5先発で3勝2敗、防御率3.08、奪三振率14.01と大きく改善した。この快投を継続できていけば、サイ・ヤング賞も十分に狙えるはずだ。

構成●THE DIGEST編集部
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