史上最高の天才が、二刀流の聖地でその真価を最大限に発揮した。

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間5月5日、敵地で行われたボストン・レッドソックス戦に「3番・投手」で先発出場。投げては7回6安打無失点、無四球11奪三振を記録すると、打っても4打数2安打1打点で今季3勝目を手にした。

 敵地フェンウェイ・パークは球界最古の球場の一つで、過去には元祖二刀流にして“野球の神様”ベーブ・ルースが躍動した地でもある。それから100年以上の歳月を経て、同じ圧倒的な才能を持つ大谷が“凱旋”し、ルースと同じく投打で大活躍をしてみせた。

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 これまで大谷に関しては数々の選手たちが惜しみない称賛を送ってきたが、対峙して改めてその才能に惚れこむのだろう。試合後、大谷と投げ合った現役最年長42歳のリッチ・ヒルのコメントには、敗れはしたものの充実感と敬意があふれでたものだった。

「オオタニは現役最高の選手だと思っている。満場一致で全員が同意するんじゃないかな」とは老兵ヒル。「オオタニのような選手のプレーを見れることは本当に特別なこと。僕らが目撃していることに、みんな感謝しているはずだよ」と続けた。
 「感謝」。これが相手選手に出る言葉だろうか。なぜヒルはこうまで語るのだろうか。

「だって僕たちは、オオタニがしているようなことを100年間見たことがなかったんだよ。もしかしたら今後100年、また見られないかもしれないんだ」。

 ルースがレッドソックス時代の1918〜19年に二刀流で活躍。18年は2ケタ勝利&2ケタ本塁打、2年連続で本塁打王のタイトルを獲得した。しかし、翌年にニューヨーク・ヤンキースへ移籍してからは二刀流を封印し、ツーウェイ・プレーヤーは球界から消えた。それから100年後、大谷が2018年にエンジェルスへ加入し、二刀流が再び世の中に帰ってきたのだ。だからこそ、大ベテランのヒルは大谷への敬意を述べずにはいられないのだろう。

「誰もが見ても分かる通り、本当に信じられない才能の持ち主だよ」とヒルは続けた。「フェンウェイでは初登板だと思うけど、本当に素晴らしいピッチングだった。もちろん、打つ方もね」。

 ヒルはこの日5回を投げて1安打無失点6奪三振の好投を見せた。唯一のヒットを浴びたのが、他ならぬ大谷だった。にもかかわらず、これだけのコメントを残すわけである。選手たちだけでなく、我々ファンも改めて大谷という存在に感謝すべきなのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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