新天地での待望の初勝利は、強い気持ちでもぎ取った。

 トロント・ブルージェイズの菊池雄星が、今季5度目の先発登板でようやく初白星を手にした。現地時間5月5日のニューヨーク・ヤンキース戦で6回を投げ3安打1失点、7個の三振を奪うなど、ア・リーグ首位を行く相手に力強い投球を繰り広げた。
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  今季最長となる6回を投げ抜いた内容は、間違いなく移籍後最高の投球だった。ここまで毎回の登板で複数出していた四死球での出塁も、この日は一度きり。リズムもよく、何よりも終始、攻めの意識が滲み出ていた。

 有名スポーツ誌『Sports Illustrated』では、6回表のピッチングにフォーカスしている。この日、3度目のアーロン・ジャッジとの対戦となった、1死三塁の場面。「この日本人左腕は、ランナーを背負った後、指を舐めて大物アーロン・ジャッジとの試合を左右する打席に備え、ギアを入れた」と綴り、「キクチはジャッジにカッターを浴びせたり意図的に歩かせたりする代わりに、速球で攻め立てた」と述べている。

 続けて「この打席の6球目、キクチの4球連続のフォーシームでジャッジは見送り三振。打ち取られたヤンキースの主砲は不機嫌だったが、ロジャース・センターの2万9057人のファンには大受けだった」と、一打同点の緊迫の場面を振り返った。

 この日の初回、一塁にランナーを置いてジャッジを打席に迎えた際にも速球で追い込み、8球を投じた末に最後は変化球で空振りの三振を奪っている。ア・リーグ本塁打トップを走るスラッガーも、打球を前に飛ばすことができなかった。

 また、ブルージェイズのチャーリー・モントヨ監督も「キクチはこの日3度、球界屈指の打者に立ち向かったことを評価しなければならない。そして彼は(ジャッジを)三振に仕留めた」と称えている。

 記事では他にも、前回登板からフォームを変えていることや、より鋭く変化するスライダーを習得したことにも触れており「5試合目のキクチは、4月24日のヒューストンでの内容と比べると、劇的に変化しているように見える。武器は研ぎ澄まされ、キクチはそれをうまく使っている」と、この日の投球を評した。

 11連勝中だった首位チームの快進撃を止めることとなった、貴重なシーズン初勝利。結果が出ない中でも腕を振り続けた背番号16のポテンシャルは、いよいよここから発揮されていく。

構成●THE DIGEST編集部
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