現地時間5月7日に行なわれたメンフィス・グリズリーズとゴールデンステイト・ウォリアーズによるウエスタン・カンファレンス準決勝第3戦は、ホームのウォリアーズが142−112で快勝。シリーズ戦績を2勝1敗とした。

 ウォリアーズはステフィン・カリーが30得点、6アシストをマークしたほか、ジョーダン・プールが27得点、クレイ・トンプソンが21得点、9リバウンド、4アシスト、アンドリュー・ウィギンズが17得点、2スティール、オットー・ポーターJr.が13得点、2ブロックを記録。

 そして1970−71シーズンに先発と控えが分別されるようになってから、プレーオフ史上最年少(19歳と213日)でスターター入りを飾ったジョナサン・クミンガが、18得点を奪う活躍を見せた。

 両チーム最多となる8アシストを残したドレイモンド・グリーンは快勝した要因についてこう話していた。
 「ターンオーバーを減らしたこと。俺たちは前半にいくつもターンオーバーをしてしまった。14本だ。だが後半は3本だけだった。俺たちはいつだって優れたシューティングチームだと信じてきた。だがリムがよく見えてこなければ、そうはならないんだ。でも今夜は最高のショットをいくつも見つけ出すことができた。それらがことごとく入ってくれたのさ」

 この試合、ウォリアーズはチーム全体でフィールドゴール53/84(成功率63.1%)、3ポイント17/32(成功率53.1%)、フリースロー19/21(成功率90.5%)とショット全般を高確率でヒット。『ESPN Stats & Info』によると、プレーオフの試合でフィールドゴール成功率60.0%、3ポイント成功率50.0%、フリースロー成功率90.0%以上を残したのはNBA史上2チーム目。2001年のカンファレンス・セミファイナル第5戦(対トロント・ラプターズ)のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ以来という快挙となった。

 また、この試合で注目を集めたのが、カリーとプールがオフボールムーブのなか、リング下で互いに腕を絡めて両サイドへ散ってディフェンダーを困惑させるシーン。8日のチーム練習後、記者からそのムーブについて聞かれたスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、こうコメントした。

「我々はあのプレーについて名称をつけてはいない。だが(私が就任した)最初の数年で、よくステフとクレイでやっていたよ。あれはアルビン・ジェントリー(元ウォリアーズ・アソシエイトHC)が持ち込んだアクションだったと思う。つまり、我々は数年前にもやっていた。そして、このシリーズでそれが効果的かもしれないと思っていたんだ」 カリー&トンプソンの“スプラッシュ・ブラザーズ”を中心に、リーグ史に名を残すほどのシューティングチームとしてこれまで数々の栄光を手にしてきたウォリアーズ。そして2019年以来、3シーズンぶりとなった今年のプレーオフでは、プールという新たな武器が台頭。22歳の俊英を主にシックスマンとして起用しながら、勝負所では3選手を同時起用し、爆発的なオフェンス力を見せつけている。

「あれはただ、ペースを作り出して相手を走らせて、ちょっとばかりだまそうとしているのさ。予想できない動きではあると思う。しかも我々は今シーズンにほとんどやっていなかったことだからね。でもこのチームの初期にはやっていたことなんだ」
  現在のNBAで、ウォリアーズのようにカリー、トンプソン、プールというシュート力に秀でた選手を3人も抱えるチームは皆無に等しい。しかも彼らはそれぞれがボールを持って攻め立てるだけでなく、オフボールムーブで抜け出してショットを繰り出してくるのだから、相手にしては厄介極まりないだろう。

 9日に行なわれるシリーズ第4戦でウォリアーズが3勝目を飾れば、カンファレンス・ファイナル進出へ王手をかけることとなる。さすがに第3戦と同等のショット成功率を残すことは難しいだろうが、このチームには“その可能性もある”と感じさせてしまう恐ろしさがあるのは間違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】プレーでもルックスでもファンを魅了!NBA史上最高のシューター、ステフィン・カリーの厳選ショット!

Steph and Jordan Poole😂Warriors always unique pic.twitter.com/h6okMBJ2eG

— MarkJonesESPN (@MarkJonesESPN) May 8, 2022