5月8日、東京競馬場で第27回NHKマイルカップ(G1、芝・1600m)が行われ、中団から伸びた単勝4番人気のダノンスコーピオン(牡3歳/栗東・安田隆行厩舎)が優勝。2着には後方から追い込んだ3番人気のマテンロウオリオン(牡3歳/栗東・昆貢厩舎)が入ったが、3着には、1番人気のセリフォス(牡3着/栗東・中内田充正厩舎)を抑え、最低18番人気(単勝オッズ229.1倍)のカワキタレブリー(牡3歳/栗東・杉山佳明厩舎)が入ったため、3連単は153万2370円という大波乱となった。
  昨年の朝日杯フューチュリティステークス(G1、阪神・芝1600m)で僅差の3着に食い込んだ実績を持つマイラーの血が、5月の府中で開花した。

 レースはスタートからダッシュをきかせたトーシンマカオ(牡3歳/栗東・高柳瑞樹厩舎)を先頭に、オタルエバー(牡3歳/栗東・中竹和也厩舎)とキングエルメス(牡3歳/栗東・矢作芳人厩舎)が積極的に飛ばす速い流れ。セリフォスは先行集団の後ろを追走すると、大外の18番枠から出たダノンスコーピオンや2番人気のインダストリア(牡3歳/美浦・宮田敬介厩舎)もそれに続く好位置につけた。

 1000mの通過ラップは57秒4と、時計が出にくいコンディションにあってはかなりのハイペースで進み、馬群は淀みない流れで直線へ向いた。

 すると、速いラップを刻んだ先行勢が苦しくなった坂下から、中団より後ろを進んだ有力馬たちが内外に大きく広がってスパートを開始。ここからは末脚勝負となる。

 内ラチ沿いを突いたセリフォスが先頭を窺うが、馬場の中央を伸びたダノンスコーピオンがそれを力強く交わして先頭へ。そこへ外から猛追したマテンロウオリオンとカワキタレブリーが猛追し、最後は激しい追い比べとなったが、川田将雅騎手の叱咤に応えたダノンスコーピオンが力強いフットワークで後続を抑えてトップでゴールを駆け抜けた。

 セリフォスは坂を上がってから脚色が鈍って4着にとどまり、2番人気に推されたインダストリアも末脚のキレが見られず5着に終わった。
【関連記事】セリフォス、ダノンスコーピオンが主軸も、伏兵は多士済々。波乱は必至か!?【NHKマイルカップ・プレビュー】 ダノンスコーピオンは、朝日杯フューチュリティステークスのあと2カ月の休養を挟んで、ことしの初戦となる共同通信杯(G3、東京・芝1800m)に出走したが、稍重の馬場も堪えたか7着に終わった。しかし4月のアーリントンカップ(G3、阪神・芝1600m)を鮮やかな追い込みで制した。そして今回は中2週というタイトな臨戦過程となったものの、前走からさらに調子を上げて大輪の花を咲かせた。
 
 父フランケル(Frankel)の半姉であるダノンバジリアはいまだ2勝クラスにとどまっているが、父がロードカナロアにかわった本馬はスピード面で強化された印象。安田隆行調教師にとっては、現役時代にみずから管理したロードカナロアの仔、ダノンスマッシュ(香港スプリント、高松宮記念)とダノンスコーピオンでG1レースを制するという、何重にも嬉しい勝利となった。
 これまでの好位差しから一転、後方からの追い込みにかけたマテンロウオリオンは、アーリントンカップ(G3、中京・芝1600m)に優勝、ニュージーランドトロフィー(G2、中山・芝1600m)を2着している実績に恥じないポテンシャルの高さを示した。プレビュー記事でも触れたが、お互いをリスペクトし合う昆貢調教師と横山典弘騎手の強力タッグから、今後も目が離せなくなった。

 誰もが驚いたのは、ここがキャリア9戦目で、重賞実績はデイリー杯2歳ステークス(G2、阪神・芝1600m)で勝ったセリフォスから0秒3も離された3着が1回のみというカワキタレブリーの”爆走”だろう。

 ハイペースになるなか、出遅れ気味に後方からレースを進めたことが結果として”ハマった”印象は拭えないが、上がりで出走馬中2番目となる33秒8の脚を使ったのは事実。フロックと決めつけず、これからの動向に注目したい。

 人気になりながら4、5着に敗れたセリフォス、インダストリアは、終い勝負のレースになって切れ味でやや見劣った。ただし両馬とも大敗した訳ではなく、今後もマイル戦線での活躍を期待させるに足る走りは見せたと言えよう。

 ことしの平地G1は、NHKマイルカップまで1番人気が7連敗となった。波乱はどこまで続くのか。

取材・文●三好達彦

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