現地時間5月11日、NBAはデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチが2021−22シーズンのMVPに選出されたと発表した。

 昨季に続く2年連続の受賞となったヨキッチは今季、74試合に出場して平均27.1点(FG成功率58.3%)、13.8リバウンド、7.9アシスト、1.47スティール、0.85ブロックを記録。アシスト以外はすべてキャリアハイの数字を残した。

 また、いずれもリーグ最多となるトリプルダブル19回、ダブルダブル66回のほか、史上初となる2000得点・1000リバウンド・500アシスト以上を達成。主力が離脱したチームを48勝34敗のカンファレンス6位に導いた働きが評価された。

 一方、リーグ全体に目を向けると、今回のMVP投票は“外国籍選手最盛期”を知らしめる結果になったと言える。

 投票は100名のスポーツライターおよびブロードキャスターによって行なわれ、各人が1位〜5位票を投じ、最も高いポイントを獲得した選手に栄えあるMVPが贈られる(ポイントは1位票が10点、2位票が7点、3位票が5点、4位票が3点、5位票が1点)。
  リーグが公表した投票結果では、ヨキッチが100人中65人から1票を集めて875ポイントを獲得。ほかに1位票を得たのはジョエル・エンビード(706ポイント/1位票26)とヤニス・アデトクンボ(595ポイント/同9)の2人だけ。以下、4位デビン・ブッカー(216ポイント)、5位ルカ・ドンチッチ(146ポイント)と続く。

 この中でバスケ大国アメリカの出身者はブッカーただ1人。ヨキッチはセルビア、エンビードはカメルーン、アデトクンボはギリシャ、ドンチッチはスロベニアと、4人はいずれも異なる国のプレーヤーだ。

 MVP投票の歴史上、トップ3選手および上位5人のうち4人が米国外出身選手となったのは初。さらに得票ポイント・得票数で外国籍選手が占めた割合を見ても、前者が89.3%(2322ポイント/2600ポイント)、後者が75.2%(376票/500票)と、いずれも史上最高を記録した昨季の74.6%(1958ポイント/2626ポイント)と62.8%(317票/505票)を大幅に更新した。 1946年に創設されたNBAは、55−56シーズンからMVPの授与を開始し、以降38年間はすべてアメリカ人選手が同賞を受賞してきた。

 94年にナイジェリア出身のアキーム・オラジュワンが米国外出身選手(※国籍はアメリカ)として初の受賞者となると、2005、06年はカナダのスティーブ・ナッシュが2年連続、さらに07年はドイツのダーク・ノビツキーがヨーロッパ人初のMVPを獲得。それでも以降は再びアメリカ人選手の受賞が続いた。

 それが2019年以降はアデトクンボが2年連続、ヨキッチが2年連続と、計4年連続で外国籍選手の栄冠が続いている。来季以降もこの2人をはじめ、外国籍選手初の得点王となったエンビード、昨季まで2年連続でオールNBA1stチーム選出中のドンチッチらがMVP争いに絡んでくることは間違いない。

 現地アメリカでは“NBAの顔は母国の選手であるべき”と願うファンもいるだろうが、MLBにおける大谷翔平のように、競技の国際化という点で見れば歓迎すべきことなのかもしれない。
 ■2021−22シーズンMVP投票結果
※選手名横の数字は、得票ポイント(1位票-2位票-3位票-4位票-5位票)。ポイントは1位票が10点、2位票が7点、3位票が5点、4位票が3点、5位票が1点。

1:ニコラ・ヨキッチ/875(65-27-6-2-0)
2:ジョエル・エンビード/706(26-39-34-1-0)
3:ヤニス・アデトクンボ/595(9-32-52-7-0)
4:デビン・ブッカー/216(0-1-8-49-22)
5:ルカ・ドンチッチ/146(0-1-0-32-43)
6:ジェイソン・テイタム/43(0-0-0-8-19)
7:ジャ・モラント/10(0-0-0-1-7)
8:ステフィン・カリー/4(0-0-0-0-4)
9:クリス・ポール/2(0-0-0-0-2)
10:デマー・デローザン/1(0-0-0-0-1)
10:レブロン・ジェームズ/1(0-0-0-0-1)
10:ケビン・デュラント/1(0-0-0-0-1)

構成●ダンクシュート編集部