現地時間5月12日、プレミアリーグ第22節の延期分が行なわれ、4位のアーセナルはチャンピオンズ・リーグ出場権争いのライバルである5位トッテナムに0-3の大差で敗れて、両者の差は勝点1に縮まった。
  敵地での一戦、「ガナーズ」は12分にハリー・ケインにPKを決められると、33分にはソン・フンミンに肘打ちを食らわせたロブ・ホールディングを2度目の警告で失って数的不利を負い、37分に再びケイン、さらに後半開始直後にはソンにダメを押され、ライバルの肉迫を許すこととなった。

 ミケル・アルテタ監督は「美しい試合を破壊された」と、審判への批判を口にし、クラブの公式サイトも判定に疑問を呈したが、多くの現地メディアは『彼は何を考えていたのか?』(日刊紙『The Guardian』)、「愚か。馬鹿げている」(『talkSPORT』でのコメンテーター、イアン・アブラハム氏)と、ホールディングに厳しい目を向けた。また、元イングランド代表DFのガリー・ネビルは「ソンはホールディングを子どものようにあしらった」と印象を語っており、アーセナルの守備陣にとって苦しい90分間となったのは事実だろう。

 その中で、前節リーズ戦に続いて左SBとして先発出場した冨安健洋は奮闘。ケインのシュートをブロックしてピンチを防ぎ、ホールディング退場後はCBに役割を変え、さらにガブリエウ・マガリャンイスの負傷退場後は最終ラインの中で定位置を移すなど、1試合の中で4つのポジションを担うこととなった。専門メディア『Whoscored.com』によれば、53回のボールタッチで、パスは39回で成功率92%、空中戦は1回で勝利、クリア4回、インターセプト1回、ボールロスト1回というスタッツを記録している。

 現地メディアの評価を見ると、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は10点満点の採点で「5」と及第点に満たないものの、最終ラインの中ではガブリエウと並んで最高の数字(ちなみに苦戦の要因となったホールディングは「2」)。一方、英国公共放送『BBC』の視聴者投票による採点では、チーム4番目の評価だったが、数字は「4.62」と厳しいものとなった(同メディアで最優秀選手に選出されたトッテナムのソンは「8.22」だった)。

 日刊紙『Evening Standard』はマルティン・ウーデゴーと並んでチーム最高の「6」を日本人選手に与え、寸評では「左からカットインしたケインに対して、見事なブロックを披露。おそらく、この夜のアーセナルのベストプレーヤーだろう。CBとしても満足のいくプレーだった」と賛辞を贈っている。
【動画】冨安健洋がトッテナム戦で孤軍奮闘! ケインのシュートを完璧にブロックも『INDEPENDENT』紙も「ケインへの素晴らしいブロックで0-1のスコアを維持した」としてチーム最高タイの「6」、『Daily Mail』紙はチーム単独最高の「7」を与え、「ケインに対する大きなブロック」と称賛。対して、『The Telegraph』紙は「左SBで試合をスタートし、途中でCBに移動。ケインのゴールを防ぐ素晴らしいブロックを披露」と、こちらもポジティブな記述だったが、採点は「5」に止まった。
  対して『THE Sun』紙は、守備陣ではアーロン・ラムズデイルに次ぐ評価の「6」だったが、寸評は「キーラン・ティアニーの不在により、不慣れな左SBでのプレーを余儀なくされ、ホールディング退場後に担ったCBでは、少しミスを犯したものの、役割を果たしてみせた」という、良い点と悪い点がともに挙げられている。

『EXPRESS』紙は「4」と厳しめだが、寸評は「デヤン・クルセフスキのクロスを防げなかったが、そのわずか数分後にはケインに対して重要なブロックを披露。ホールディング退場後はCBへの移動を余儀なくされ、そこでのプレーでは余裕を感じることはできなかったが、経験を考えれば予想の範囲内だった」と、ポジティブな記述も見られた。

 サッカー専門サイトでは、『90min』が「5」とチーム最高ながらも及第点に満たない採点だったが、「アーセナルでは唯一、恥をかかなかった選手」と綴っており、『football.london』は「ケインに対する奇跡的なブロックを含め、これまで通り守備では非常に強力。試合途中でCBにポジションを移すなど、その多様性を示した」として、こちらも採点はチーム最高タイの「7」を与えている。

 最後に、アーセナルの専門メディア『PAIN IN THE ARSENAL』は、ラムズデイルと同じ守備陣では最高採点ながらも「5」に止まり、「普段は落ち着いている冨安ですら、トッテナムのウイングバックの頻繁なオーバーラップには面食らったようだ」と、寸評ではネガティブな内容を綴った。

 なお、『The Guardian』紙はアーセナルの守備陣に負傷者が続出していることに言及し、「アルテタ監督は、新たにガブリエウを負傷で失い、冨安とグラニト・ジャカを守備ラインの中央に置いて試合を終えた。ティアニーもすでにアウトとなっており、アーセナルの守備陣には危機が迫っている」と懸念。今季、長く右SBに固定されてきた冨安だったが、残り2試合では異なるポジションで、重要な役割を担うことになるかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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