メンフィス・グリズリーズとゴールデンステイト・ウォリアーズによるウエスタン・カンファレンス・セミファイナルは、現地時間5月13日に行なわれた第6戦で決着。ウォリアーズがグリズリーズを110−96で下し、4勝2敗という結果で幕を下ろした。

 この試合ではクレイ・トンプソンが8本の3ポイント成功を含む30得点に8リバウンド、3ブロックと攻守に躍動。さらに6本の長距離砲を沈めたステフィン・カリーが29得点、7リバウンド、5アシスト、2ブロックと“スプラッシュ・ブラザーズ”が揃い踏みとなった。

 そのほか、アンドリュー・ウィギンズが18得点、11リバウンド、3ブロック、ドレイモンド・グリーンは14得点、15リバウンド、8アシスト、ジョーダン・プールが12得点、シリーズ初先発となったケボン・ルーニーが11本のオフェンシブ・リバウンドを含む計22リバウンドに5アシストをマーク。主力がしっかりと仕事をこなし、若手揃いで勢いのあるグリズリーズに勝利を収めた。
  3年ぶりとなったプレーオフの舞台で、しっかりとカンファレンス・ファイナル進出まで勝ち上がったウォリアーズ。特に、2度の大ケガに見舞われ過去2シーズンを全休し、今年1月9日に941日ぶりの復帰を飾ったトンプソンにとって、その喜びは格別だったようだ。

「僕は今、最高のレベルで競い合えていて、ファイナル4(カンファレンス・ファイナル)のチームの一員でいることができている。正直、この気持ちを表現するのは難しいね。もう本当に信じられないよ。僕らは依然として最高のバスケットボールができていると思うね」

 ウォリアーズがウエスト決勝で相まみえるのは、15日に第7戦が行なわれるフェニックス・サンズとダラス・マーベリックスの勝利チーム。NBAファイナル進出をかけた新たなシリーズは、18日にスタートする。

 その一方、敗れたグリズリーズはシリーズ平均38.3点、6.7リバウンド、8.3アシスト、3.0スティールをマークしていたジャ・モラントが、右ヒザの骨挫傷により第4戦から離脱。第5戦こそ快勝したものの、エース不在のなかで1勝3敗の劣勢からシリーズをひっくり返すことはできなかった。

 シリーズ終了後、ディロン・ブルックスは「僕らは若くて、相手(ウォリアーズ)は年をとっている。だから彼らはこれから毎年、僕らが立ち向かってくると分かっているさ」と来季以降に向けて宣戦布告。 その発言に対し、カリーは「彼はかなりクレイジーなことを言っていたね。まるで自分たちがすでに王朝を築いたかのようだ。(それがどれほど難しいことなのか)理解しなきゃいけない」と釘を刺した。

 とはいえ、グリズリーズは今季レギュラーシーズンでリーグ2位の56勝26敗(勝率68.3%)を記録し、球団史上最高となるウエスト第2シードを獲得。昨季第8シードをかけたプレーイン・ゲームで戦った両チームが、今季はウエスト準決勝で激突したことからも、両チームの躍進ぶりは顕著と言えよう。

「この経験はいいモチベーションになるし、いい学びになる。歴史上で見ても2人のベストシューター(カリーとトンプソン)を相手にプレーしてきたんだから。彼らと対戦することは本当に最高だった。僕らにとって大きなことであり、(来季以降に)また再戦できるように備えていくよ」と語ったブルックスとグリズリーズについて、カリーはこう口にしていた。
 「僕はあのチームの全員をもの凄くリスペクトしている。彼らには素晴らしいタレントが揃っていて、最高のグループを作り上げたのだからね。エナジーたっぷりで、最高のレベルで勝利を重ねるポテンシャルを秘めている。

 レギュラーシーズン82試合で素晴らしい戦いをし、シーズンを通して支配してみせた。僕らは彼らのことをもの凄くリスペクトしている。彼らがこのチームを高めてくれたことは間違いないし、僕らが彼らをより良いチームにしたとも思っているよ」

 また、グリーンもグリズリーズについて、シリーズ終了後にこのように称賛していた。

「あのチームにいる若い連中はハングリーなんだ。それに才能にあふれているし、アスレティック能力にも恵まれている。これから先の数年で、あのチームがどこまで躍進を遂げていくのか見るのが楽しみだ。もの凄く若いチームだからな。彼らは本当にスペシャルなチームになれるさ」

 モラントを筆頭に、ジャレン・ジャクソンJr.やブルックス、デズモンド・ベイン、ブランドン・クラーク、タイアス・ジョーンズといったグリズリーズの主力は、いずれも20代中盤。伸びしろも十分あるだけに、来季以降もこの2チームがプレーオフで激突する可能性は高そうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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