F1第6戦のスペイン・グランプリが開幕し、5月20日にはバルセロナのカタロニア・サーキット(サーキット・デ・バルセロナ=カタルーニャ)で2度のフリー走行(FP)が実施された。

 昨季はこのコースで見せ場なく、決勝では序盤でマシントラブルにより初めてリタイヤを経験したアルファアタウリの角田裕毅は、FP1では最多タイの28周を走行して全体の10番手となる1分12秒814のベストタイムを計測してまずまずのスタートを切り、FP2では29周でベストタイムは1分21秒285。こちらは14番手のタイムに終わった。
  初日のセッションを終えた日本人ドライバーは、チームの公式サイトを通して「まだ、車にはあまり満足していません。予選でQ3進出を目指すためには、やるべきことがたくさんありますが、それは可能だと思います。車に変更を施し、パッケージを最大限に活かすための機会(FP3)がまだあります。ここまで、このレースウィークエンドは順調に進んでいるので、この調子のまま、日曜日にポイントを得られればと思います」と語っている。

 アルファタウリのチーフ・レースエンジニアであるジョナサン・エッドルスは「チーム、ドライバーともによく知っているサーキットだが、コースの温度は50度に近く、コンディションは冬のテストとは大きく異なるものだった」として、「FP1では空力とメカニカルな面の確認のために広範囲での計画を立て、FP2ではレースに最適なタイヤを評価することに焦点を当てた」として、初日が予定通りに進んだことを強調。チームもSNSに「簡単ではなかったが、予選に向けて良い働き」「悪い1日ではなかった」と投稿した。

 イタリアの自動車専門メディア『MOTORIONLINE』は、初日を終えたアルファタウリと角田について、「ファエンツァのチームは、アスファルトの温度が50度に達するモンメロ(サーキット所在地の地名)の高温に苦しんだ。角田の口からも厳しい言葉が漏れたが、彼は決勝でのポイント獲得に向けて、予選でトップ10に入るだけのポテンシャルがAT03にあることを確信している」と報じている。

【関連記事】角田裕毅がスペインGPに“自信”と“慎重”さを覗かせる。欧州メディアは「浮き沈みに満ちたシーズンの主人公」と分析 チームメイトのピエール・ガスリーは先日、今季の戦いについて「昨季は、我々の潜在能力を100%出さなくても、良いポジションにつけられることもあったが、今季はそのようなバッファがないように感じる。今季は7〜10位に入れる車が6台はあるので、ポイントを獲得するには、特に優れたレースをする必要がある」と、厳しいものとなっていることを示し、またチーム間の競争についても「ユウキは本当にうまくドライブできており、経験を積んでいる」と語っている(モータースポーツ専門メディア『Motorsport-Total.com』より)。
  今季の車「AT03」についてはグリップ不足を両ドライバーともに指摘しており、「中、低速のコーナーで全てしまっている」(ガスリー)として、フロントをより改善する必要があると語っているが、角田は「僕とピエールがエンジニアに与えるフィードバックは似ており、これはチームにとっては良いことだと思う」と、チームとして良い方向に進んでいるという自信を窺わせた。

 22歳になって初めて迎えるレースで、角田は昨季からの成長ぶりを示すドラビング、そして好結果を残すことができるか。そのためにも、まずは予選でのパフォーマンスは非常に重要であり、要注目である。

構成●THE DIGEST編集部
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