2021−22シーズンのNBAにおいて、ロサンゼルス・レイカーズは最も期待を裏切ったチームのひとつだった。レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウエストブルック、カーメロ・アンソニー、ドワイト・ハワードら、多くのビッグネームを擁する優勝候補筆頭がなぜプレーオフ進出すら果たせなかったのか。シカゴ・ブルズで黄金期を築いた名手スコッティ・ピッペンが、その問題点を指摘している。

 今季のレイカーズが不発だった理由はいくつかあるが、そのひとつが主力の故障だ。レブロンは37歳にしてリーグ2位相当の平均30.3点、8.2リバウンド、6.2アシスト、デイビスも平均23.2点、9.9リバウンド、3.1アシスト、2.25ブロックと数字上の出来は悪くない。しかしレブロンは腹部の痛みや左ヒザの腫れ、左足首捻挫で計26試合、デイビスも左ヒザの内側側副靭帯捻挫と右足首捻挫で計42試合を欠場と長期離脱を強いられた。

 そして、懸念されていたウエストブルックがフィットしなかったこと。スター軍団のなかで持ち味を発揮できず、アベレージは12年ぶりに平均20点を割り(キャリアで3番目に低い平均18.5得点)、ショットセレクションの悪さやミスの多さにも矛先が向けられた。
  結局、現地時間1月25日(日本時間26日)のブルックリン・ネッツ戦を最後に借金生活に突入し、レギュラーシーズン33勝49敗でウエスタン・カンファレンス11位に低迷。優勝争いどころかプレーイン・トーナメントにも進出できなかった。

 浮き彫りとなった“寄せ集めチーム”の課題。ケビン・デュラント、カイリー・アービング、ジェームズ・ハーデン(シーズン途中にフィラデルフィア・セブンティシクサーズへトレード)、ラマーカス・オルドリッジ、パティ・ミルズと実力者を擁し、レイカーズと同じく“スーパーチーム”として優勝候補に挙げられていたネッツが、プレーオフ1回戦であっけなく敗れたことも、その一例と言えるだろう。

 殿堂入り選手であるピッペンは『KTLA Morning News』に出演した際、「レイカーズは失意のシーズンを送った。何が悪かったのか、そして来シーズンのためには何が必要だったのか?」と尋ねられると、レイカーズにはケミストリーが欠けていると指摘。スターが揃い、成功を収めたゴールデンステイト・ウォリアーズを引き合いに出した。
 「今シーズン、犠牲心がなかった気がする。メンバーに才能があるのは明らかだ。ゲームをよく知り、まだハイレベルにプレーできる選手たちを連れてきたが、個々からチームへの献身性はあまり感じられなかった。その結果、シーズンを通して多くの混乱を招くことになった。ステフ(カリー)、クレイ(トンプドン)、ドレイモンド(グリーン)はチームのリーダーだ。チームを機能させられる。しかし、レイカーズは組織として、ユニットとしての関係性がなかった。その結果、勝利に必要なケミストリーを構築できなかったんだ」
  レイカーズのアシスタントコーチを務めるフィル・ハンディは開幕前、「机上の空論だけではチャンピオンシップを勝ち獲れない。素晴らしい名前が並んでいるが、それぞれが自分の仕事をして、融合しないといけない。お互いに犠牲心を持ってプレーしないといけないんだ。やるべきことはたくさんある」とケミストリーの重要性を語っていた。

 奇しくも、“懸念”が現実のものとなってしまった今季のレイカーズ。名門復活に向けて、今オフにどのような動きを見せるのか注目が集まる。

構成●ダンクシュート編集部

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