F1はここまで7レースを終了したが、アルファタウリの角田裕毅はここまで3レースで入賞を飾って11ポイントを獲得し(ドライバーズランキング12位)、チームメイトのピエール・ガスリー(6ポイント)を上回っている。

 結果だけでなく、今ひとつ安定しない車に対しても冷静に対応し、プレッシャーをかけられる状況でも安定感を失わず、そしてチャンスを逃さずに確実に順位を上げるなど、様々な部分で昨季と比較しての成長が感じられる21歳の日本人ドライバーには、世界中のメディアが高い評価を下し、今後のさらなる飛躍に期待を寄せているようだ。
  直近のモナコGPでは予選までは悪くなかったものの、決勝ではペース不足(ソフトタイヤで全体2位のラップタイムを計測したが……)などに苦しみ、最後尾でレースを終えて、自身でも「何が起こったか分からない」と振り返ったが、失意の週末を終えた彼は今、次のアゼルバイジャンGPに向けて準備を進めている。

 そんな角田がオランダのF1専門メディア『RN365』のインタビューを受け、改めて自身の成長を促したイタリアでの生活に言及。「ファエンツァにある、アルファタウリのファクトリーの近くに住んでいることが、僕にとって助けになりました」と語った。

 昨季のモナコGPの後、それまで拠点を置いていた英国ミルトンキーンズ(レッドブルのファクトリー所在地)からの移転を敢行した彼は、「レースがうまくいったかどうかに関わらず、レース直後にファクトリーを訪れて起こったことの原因を調査し、それを次のレースに役立てられるようになりました。我々は、全てのことに迅速に対応できます。例えば、シートに問題がある場合、僕がファクトリーにいることで、5分以内に取り付けまで行なうことができます」と、イタリア・ファエンツァへの移住のメリットを挙げている。

 人口6万人ほどの小さな街であるファエンツァでは、F1中心の生活を送れているようであり、「ジムに行ったり、ファクトリーで気軽にスタッフに会って、一緒に過ごしたりすることもできています。そうすることで、それらの人々の雰囲気や感情を感じられるからです。それは、僕にとって間違いなく良いことです」と説明する。

 チームに近い場所で暮らしていることのデメリットとしては、「おそらく1つ挙げられます。もし、私がいいかげんなトレーニングしていたら、フランツ(・トスト代表)に見られてしまうでしょう」と冗談まじりに語る角田。もちろん、トレーニングの重要さを理解している彼が手を抜くことはなく、だからこそ現在の安定したドライビングが可能となっているのだろう。
  また昨季と比べての明らかな落ち着きぶりについては、各国メディアも強い関心を示しているが、このインタビューの中で彼は「最近、ジャスティン・ビーバーをNetflixでよく見ています。彼はいつも、メディアへの対応ではとてもリラックスしているので、彼に少し刺激を受けたと思います」と、意外な秘密を明かしている。
 「僕は今、物事をコントロールし、本当に必要なところで集中する術をよく心得ています。昨季は今ほどリラックスしていなかったけど、今ではレース以外の生活でエネルギーをあまり使わないで済んでいるので、より健康に感じています」

 同メディアでのインタビューでは、他にもレッドブル昇格への思いや、王者マックス・フェルスタッペンと同じチームで争うことへの願望なども語った角田(「マックスはとても速い。僕の次に」との冗談も)。昨季、7位の好成績を挙げたバクーでのレースで、さらに勢いを増して評価を高めていくことができるか、期待を持って見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部
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