自身4回目のリーグ優勝を目指してNBAファイナルを戦っているゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリー。レギュラーシーズンとプレーオフの通算3ポイント成功数でともに歴代トップに立つなど、“史上最高のシューター”と称されるその実力に疑いの余地はないが、ファイナルMVPの受賞経験がないことなどから、殿堂入り選手のトレイシー・マッグレディは“GOAT”(史上最高の選手)候補には及ばないとの見解を述べている。

 2009年のドラフト全体7位でNBA入りしたカリーは、ウォリアーズ一筋13年。これまで優勝3回、史上11人目の2年連続シーズンMVP、得点王2回、スティール王1回、「50−40−90クラブ」(フィールドゴール成功率50%、3ポイント成功率40%、フリースロー成功率90%)1回、NBA75周年記念チーム選出など、数々の実績を残してきた。

 とりわけ、広大なレンジを誇る桁外れのシュート力はリーグに革命をもたらし、“バスケットボールを変えた男”とも言われる。将来的な殿堂入りはすでに確実視されているが、現役時代に2度の得点王に輝くなど活躍したマッグレディは、『NBC Sports Washington』のインタビューでカリーが歴代でどの位置にランク付けされるか問われると、「難しい質問だ」と語った。
 「彼の個人的なキャリアは素晴らしいが、チームの功績をどう評価するか難しい。2014−15シーズンはケビン・ラブ(左肩負傷)、17−18シーズンはカイリー・アービング(ボストン・セルティックス移籍)がいないレブロン・ジェームズ相手にチャンピオンシップを勝ち獲っている。

 ステフはファイナルMVPに輝いたことがないだろ? 2015−16シーズンはレブロン擁するクリーブランド・キャバリアーズにシリーズ3勝1敗と王手をかけながら優勝を許した。その後、KD(ケビン・デュラント)が来てから2連覇を果たしたが、ファイナルMVPはKDだった」

 マッグレディはカリーの実力を認めつつも、“神様”マイケル・ジョーダンやコビー・ブライアントとは別カテゴリーの位置づけだと見解を述べる。
 「ステフは3ポイントの神様みたいな存在だ。ただ、彼をマイケル・ジョーダンやコビー・ブライアント、マジック・ジョンソンと比較するとなると、どこにランク付けするかは分からない。もちろん、ステフが素晴らしい選手なのは理解している。でも、レジェンドたちとは別次元にいると思う。ステフの場合、KDがウォリアーズに加わってチームのベストプレーヤーになり、ステフが優勝2回を経歴に加えるのを助けた。ステフはチームのベストプレーヤーではなかった」
  一方で、カリー率いるウォリアーズとファイナルで対戦しているセルティックスのジェイソン・テイタムに関しては「NBAキャリア序盤にして、KDクラスのステータスを垣間見せている。何度も優勝を果たし、MVPに輝く能力を秘めている」とポテンシャルに太鼓判を押した。

 カリーはファイナル第3戦で両チームトップの31得点をあげるもチームは100−116で敗戦。最終クォーターに左足を負傷しながら今後も出場を続ける意向を示しているが、ここで優勝できるか否かで、選手としての評価が大きく変わってきそうだ。

構成●ダンクシュート編集部