7月2〜10日にスペインで開催される「U17バスケットボール ワールドカップ」を前に、FIBA(国際バスケットボール連盟)が過去の同大会出場選手の中から“biggest name(大物選手)”トップ15を発表。日本の八村塁が7位に選ばれた。

 2010年にスタートしたU17W杯は、世界の各都市を舞台に2年おきに開催され、これまで5大会が実施(2020年は新型コロナの影響で中止)。世界中の若手有望プレーヤーが鮮烈な活躍を見せてきた中で、FIBAが選定したランキングは以下の通りだ。

■U17W杯“大物選手”トップ15
※カッコ内は、国籍/現所属チーム

15位:ウマー・バロ(マリ/アリゾナ大)/2018年出場・平均20.6点
14位:グォ・アイルン(中国/遼寧フライングレパーズ)/2010年出場・平均22.4点
13位:キリアン・ヘイズ(フランス/ピストンズ)/2018年出場・平均16.1点
12位:アルペレン・シェングン(トルコ/ロケッツ)/2018年出場・平均15.9点
11位:コリン・セクストン(アメリカ/キャバリアーズ)/2016年出場・平均17.0点
10位:ダンテ・エクサム(オーストラリア/バルセロナ)/2012年出場・平均17.3点
9位:ジェイレン・グリーン(アメリカ/ロケッツ)/2018年出場・平均15.7点
8位:スコッティ・バーンズ(アメリカ/ラプターズ)/2018年出場・平均9.5点

 15位から8位は、比較的最近の出場者が多く選出された。現在アジア最高峰のガードと目される中国のアイルン、6年のNBAキャリアを経て今季スペインに渡ったエクサム以外は皆、2016年以降の大会で活躍した選手たちだ。

 さらにその中でも、15位のバロ以外はすべて現役NBA選手。U17W杯は過去5大会ともアメリカが頂点に立っているが、2016年大会はセクストン、18年大会はグリーンがMVPに輝いた。また、2021年ドラフト2位で今季NBAデビューを飾ったグリーンと、同4位で新人王を受賞したバーンズは、翌19年のU19W杯でも優勝を分かち合っている。
 7位:八村塁(日本/ウィザーズ)/2014年出場・平均22.6点
6位:RJ・バレット(カナダ/ニックス)/2016年出場・平均18.4点
5位:ジャマール・マレー(カナダ/ナゲッツ)/2014年出場・平均16.4点
4位:ベン・シモンズ(オーストラリア/ネッツ)/2012年出場・平均9.0点
3位:ブラッドリー・ビール(アメリカ/ウィザーズ)/2010年出場・平均18.2点
2位:アンドリュー・ウィギンズ(カナダ/ウォリアーズ)/2010年出場・平均8.1点
1位:ジェイソン・テイタム(アメリカ/セルティックス)/2014年出場・平均11.3点

 上位陣はNBAのスタークラスが並ぶなか、“日本の至宝”が堂々の7位にランクイン。当時16歳の八村は、2014年にドバイで行なわれた大会に出場し、全体トップの平均22.6点をマーク。FIBAの記事内でも、「彼は日本の60.7点のうち37.2%を占める22.6点で大会をリードし、絶対的なスーパースターだった」と記されている。

 この大会で日本はアメリカと対戦し、122−38の大敗を喫しているが、八村は1人で25得点と奮闘。2017年のU19W杯でも大会2位の平均20.6点を叩き出し、その後のゴンザガ大での活躍、日本人初となるドラフト1巡目指名につなげた。
  6位のバレットは2016年大会で平均18.4点をあげると、翌年のU19W杯では八村を上回る大会トップの21.6点をあげてカナダを優勝に導き、MVPに輝いている。その後、デューク大を経て八村と同じ19年のドラフトでニューヨーク・ニックスから3位指名を受けると、今季は平均20.0点と躍進した。

 同じくカナダのエースとして活躍したマレーは、2014年大会で平均16.4点。190分間のプレーでターンオーバーがわずか3つだったことも特筆されている。シモンズは2012年大会でエクサムとともにオーストラリアの準優勝に貢献。この時はまだ16歳になる直前だったが、平均9.0点、5.4リバウンドと非凡な才能を見せている。

 現在ワシントン・ウィザーズで八村とチームメイトのビールは2010年大会のMVP。大会3位の平均18.2点に加え、8試合で3ポイント31本、成功率47.7%と当時から抜群の得点力を発揮していた。昨年の東京五輪では初のフル代表として来日する予定だったが、コロナの影響で直前に出場辞退となった。
  ランキングのトップ2は、現在NBAファイナルを戦っているゴールデンステイト・ウォリアーズとボストン・セルティックスの両フォワードだ。

 ウィギンズは2010年大会当時は15歳ながら、カナダ代表の主力として貢献。大会平均は8.1点ながら、準決勝ではアメリカ相手にチーム最多の20得点、3位決定戦では12得点、5リバウンドをあげて銅メダル獲得の一翼を担った。2014年のドラフトでは全体1位指名を受け、その後は期待に応えられない時期が続いたものの、今季は攻守万能なウイングとしてウォリアーズに不可欠な存在となっている。

 そのウィギンズと、現在NBAファイナルで激しいマッチアップを演じているのが、このランキングで1位に選出されたテイタムだ。同い年の八村と同じ2014年大会に出場すると、優勝したチームUSAの中で3位の11.3点。84点差で大勝した日本戦ではチーム最多の19得点を稼いでおり、鮮烈な印象を持った日本のファンも多いかもしれない。

 その期待通りに順調にステップアップを遂げたテイタムは、キャリア5年でオールスター選出3回、東京五輪では平均15.2点の活躍を見せ、U17W杯と五輪で金メダルを獲得した初の選手になった。特に今季はオールNBA1stチーム入りと、世界最高峰の舞台でも屈指のスター選手に成長。名門セルティックスを12年ぶりのファイナルに導き、自身初のリーグ制覇を目指している。

構成●ダンクシュート編集部