6月11日、F1第8戦のアゼルバイジャン・グランプリは予選が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅はマイアミGP以来となる今季2度目のQ3進出を果たし、8番手という今季最高のスターティンググリッドを手にした。

 初日のフリー走行では1回目で7番手、2回めで8番手のタイムを計測するなど好調ぶりを示した角田は、2日目午前の3回目では20周回でのベストラップ1分44秒964が16番手に終わったものの、予選ではQ1を7番手となる1分43秒595の好タイムで難なく突破。Q2では1回目で1分43秒376を計測し、最終アタックに臨むも、ターン2で右フロントをわずかにガードレールに接触させたことで中止せざるを得なくなった。

 残り時間の関係で再アタックは叶わず、他力本願を強いられた角田だが、途中まで彼のタイムを更新していたランド・ノリス(マクラーレン)がスピードを落とし、何とか10番手でQ3へ進出。そして10台での競争では、最終アタックで1分43秒056と自己最速を記録してみせた。6番手に入ったチームメイトのピエール・ガスリーとのタイム差は0.211秒と、僅差を保っている。

 予選後、自身のSNSに「予選P8。たくさんのことがあり、完璧とはいかなかったですが、明日に向けて悪くない位置、チーム共に頑張ります!」(日本語)「色々なことが起こった予選で8番手。望んでいたほどクリーンではありませんでしたが、チームと、みんなで手に入れたこの結果を誇りに思います」(英語)と投稿した角田は、チーム公式サイトでもポジティブに2日目を振り返り、決勝に向けて意気込みも語った。
 「良い1日であり、予選の結果には満足しています。Q3に進めたのは少しばかり幸運もありましたが、そこでのラップは良かったと思います。特にユーズドのタイヤだったことを考えると、今日のパフォーマンスは喜ばしいものでした。チームとしては、ファンタスティックな仕事ができたと思うし、スタッフ全員にとても感謝しています。このパフォーマンスを明日も維持し、2台ともにポイント圏内でレースをフィニッシュできればと思います」

 また、インタビューでは「Q2では思い通りにいかず、新しいタイヤでの走行でウォールに接触しましたが、それでも突破でき、Q3では古いタイヤだったにもかかわらず非常に力強く、パフォーマンスも良くなりました。チームは素晴らしかったし、僕としてはQ3へ良いカムバックを果たせました」と強調した。

 注目の決勝に向けては「明日は、うまくまとめる必要があります。F2や予選でもそうだったように、ここでは何でも起こり得えます。チームのプランに従い、ミスをしないようにしなければなりません」と課題を挙げている。 チームはSNSで「ダブルトップ10で大満足!」「今季最強の予選! その勢いを維持して、ポイントに変換する時だ」「バクーのストリートで何という素晴らしい結果!」と頻繁に喜びを表わし、車両担当の責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーも「Q2でミスを犯し、ウォールに軽く接触したが、幸いダメージはなかった。(Q3での)ユウキの最後のラップは、セッションの最初にミスを犯したことで決して簡単ではなかったが、素晴らしかった」と、角田に賛辞を贈った。

 海外のメディアの反応では、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「昨季、ルーキーシーズンで7位入賞を飾った日本人ドライバーだが、今季はその時と全く違うレベルを示している。新時代のF1において困難に直面し、中団争いよりも下位争いに近づいてしまっているファエンツァのチームにとって、ユウキとピエールの存在は、ポイントを獲得するために不可欠な存在だ」と記し、決勝での両ドライバーの働きに期待を寄せている。
  スペインのF1専門サイト『MOTORLAT』は「アルファタウリは非常に生産的な週末を過ごしており、ガスリー、ツノダの両ドライバーは高い競争力を秘めている」と高評価する一方で、決勝に向けては「バクーの市街地コースは、どのような戦略にとっても長所と短所があることが判明している」と指摘し、チームの戦略も重要なファクターであると強調した。

 最後に、ドイツのスポーツ専門サイト『sport.de』は、角田のQ2におけるウォールへの接触に言及し、これによって出されたイエローフラッグにより、ヴァルテリ・ボッタスの2度目のアタックが台無しになってとして、アルファロメオが不満を示していると報道。このイタリアチームは今予選、ルーキーのジョウ・グァンユが14番手、ボッタス15番手に沈んでいる。

 ちなみにアルファロメオは今季ここまで、41ポイント(コンストラクターズランキング5位)を獲得。アルファタウリ(7位)は同国籍のチームに24点の差をつけられているが、今回得たチャンスをフルに活かして、これを一気に縮めたいところである。

構成●THE DIGEST編集部

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