6月12日、プロ野球交流戦は全日程を終了した。パ・リーグ6球団の戦いぶりを通信簿形式で査定していこう。

※「よくできました」「まずまずです」「可もなく不可もなく」「がんばりましょう」の4段階で評価

▼ロッテ
評価:まずまずです
10勝8敗 勝率.556(3位) 66得点/59失点 得失点差:+7

 6月4日までは4勝7敗だったが最後の7試合で6勝1敗と成績を伸ばし、パ・リーグでは唯一勝ち越しに成功。特に先発投手陣は18試合中11試合でクォリティ・スタート(QS)を記録するなど安定化委を見せた。石川歩は3先発で3QS、ロメロも2先発いずれも6回以上&無失点。注目の佐々木朗希が投げた3試合で全敗したにもかかわらずとトータルで勝ち越したのも、他の投手の踏ん張りがあったからこそだ。

 また、交流戦前は45試合で21本塁打とパワー不足に苦しんでいた打線が18試合で17本塁打と復調の兆しを見せたのも大きい。レアード、マーティンの両助っ人はもちろん、安田尚憲や山口航輝といった若手スラッガーに当たりが出てきたのも好材料だ。リーグ順位はまだ5位だが4位のオリックスとはゲーム差なし、3位西武とも1ゲーム差で、今後の上昇に期待が集まる。
 ▼ソフトバンク
評価:可もなく不可もなく
9勝9敗 勝率.500(4位タイ) 68得点/45失点 得失点差:+23

 得失点差+23は優勝したヤクルト(+27)、阪神(+24)に次ぐ数字だったにもかかわらず勝率5割に終わった。ヤクルトとの最終カードを迎えた時点では9勝6敗で優勝の可能性も残っていたが、あえなく3連敗。村上宗隆の3発を含む5本塁打を浴び、打線も最終戦で完封負けを喫するなど完敗した。

 チーム防御率2.52は3位、打率.267は1位と投打のバランスは決して悪くなかった。先発・リリーフともに防御率2点台と投手陣全体が奮闘し、打線も主に2番に座った牧原大成は交流戦2位の打率.383と着実にチャンスを作った。ただ、昨年の交流戦では打ちまくっていた柳田悠岐が今季はOPS.584とまったく元気がなく、打線全体も11本塁打とパワー不足に苦しんだ。17日からは楽天との首位攻防戦が始まるだけに、主砲の復調が待たれる。

▼西武
評価:可もなく不可もなく
9勝9敗 勝率.500(4位タイ) 69得点/55失点 得失点差:+14

 6月1日から5連敗を喫するなど波の大きい戦いぶりだったが、何とか勝率5割でフィニッシュ。オリックスの低迷にも助けられ、リーグ順位も3位まで浮上した。

 打線は12球団2位の20本塁打を量産。パ・リーグ本塁打王争いでトップを走る山川穂高は、交流戦でも2位タイの6本を量産。新外国人オグレディも、さまざまな打順で起用されながら5本塁打、最終戦では1試合2発を放つなど調子を上げ、69得点は日本ハムと並んで2位タイだった。

 先発投手陣は6イニング以上投げたのが18試合中7度だけだったが、ブルペンが防御率1.48(3位)と大健闘。クローザーの増田達至やセットアップの平良海馬に加え、水上由伸、佐々木健、ボー・タカハシと5試合以上に登板して無失点の投手が実に5人を数えた。
 ▼楽天
評価:がんばりましょう
9勝9敗 勝率.500(4位タイ) 50得点/56失点 得失点差:−6

 交流戦前に比べ、1試合平均得点が3.76→2.78と急落。負け越しはかろうじて回避したとはいえ、消化不良感が残る戦いぶりだった。

 得点力が急落した要因は、シーズン序盤は絶好調だった1番・西川遥輝の不振。交流戦は9試合連続無安打を含む打率.150と苦しみ、テーブルセッターとしての役割を果たせなかった。また、4番を打つ島内宏明も打率.188、新助っ人のマルモレホスは打率.105で6月10日に二軍降格して得点力不足に泣き続けた。

 このため、田中将大は3試合いずれもQSを達成しながら3連敗するなど、昨年と同様に“ムエンゴ”に泣いた。一方、5月25日に一軍に昇格した辛島航が3先発で防御率0.54と意外な好投を見せたのは収穫だった。最後の2カードは連続して勝ち越し。11〜12日の巨人戦は打線が爆発して大勝するなどいい形で交流戦を終えられたのは、17日から始まるソフトバンクとの首位攻防戦へ向けて大きい。

▼日本ハム
評価:まずまずです
8勝10敗 勝率.444(8位タイ) 69得点/66失点 得失点差:+3

 負け越しはしたが収穫の多い交流戦だった。まず、投手陣は加藤貴之が交流戦史上3人目の防御率0.00を達成。シーズン序盤は不振だった上沢直之も完全に復調し、ビッグボスこと新庄剛志監督が“二刀流”として期待する上原健太も3先発で防御率1.10と結果を残した。

 打線では清宮幸太郎が全18試合に出場してOPS.991の好成績。21歳の野村佑希、ルーキーの上川畑大悟は打率3割をクリアし、万波中正は低打率ながら3本塁打、9打点を叩き出すなど若手の成長が目立った。

 もちろん、課題もないわけではない。救援防御率5.34は両リーグワースト。昨季の最優秀中継ぎ投手・堀瑞輝は8登板で防御率14.21と炎上し、ルーキーの北山亘基は2試合連続サヨナラ被弾を献上した。それでも、ようやく新しいチームの形が見えてきたのは大きな収穫。今後の戦いにも注目が集まる。
 ▼オリックス
評価:可もなく不可もなく

8勝10敗 勝率.444(8位タイ) 53得点/57失点 得失点差:−4

 昨年の交流戦優勝チームだが、一転して8勝10敗と負け越し。特に6月は6連勝から5連敗とまるでジェットコースターのような戦いぶりで、リーグ順位も4位に後退してしまった。

 主砲の吉田正尚が左足の故障でほとんど出られなかったこともあってか、6本塁打は広島の2本に次ぐ少なさ。ただ、そのうち3本は序盤に大不振だった杉本裕太郎が放ったもの。杉本は交流戦首位打者にも輝くなど、本塁打王に輝いた昨季の姿を取り戻しつつあるのは今後へ向けて好材料だ。

 また、山本由伸を中心とする先発投手陣も3失点以上は3試合だけとさすがの安定感を誇った。リリーフ陣も数字はそれほど悪くなかったが、最後の5試合で計10失点と踏ん張れず、連敗の要因となってしまった。中嶋聡監督も投手陣を交流戦の課題に挙げており、リーグ戦再開後のカギになりそうだ。

構成●SLUGGER編集部