F1第9戦のカナダ・グランプリは6月18日に予選が行なわれたが、すでにパワーユニットの交換で最後尾からのスタートが決定しているアルファタウリの角田裕毅は、Q1で2周の走行に止まった。

 初日から最後尾スタートのレースにのみ焦点を合わせた結果、フリー走行(FP)ではひたすらロングランを行ない、1回目は33周(ベストタイムは全体の14番手)、2回目は37周(17番手)、3回目は27周(17番手)と、合計の周回数は20人中で断トツのトップとなった角田だったが、ウェットコンディションとなった予選ではリスク回避のため、1分36秒575(20番手)のタイムを計測して、すぐに車をガレージに戻している。
  チーム公式サイトを通して彼は、「ペナルティーがあったため、2周だけ走行することが最初から計画されていました。予選のコンディションはFP3に比べても非常に悪く、水が溜まっていることは間違いないので、リスクを冒したくありませんでした。私たちのプランは、各セッションを通して日曜に集中することだったので、レースでは可能な限り追い抜きができるよう、力強く車をセットアップできればと思います」と、レースに全力を注ぐことを強調した。

 また、予選後のインタビューでも「2週だけ走ってセットアップができたので、明日はペナルティーの分を取り返したいと思います」と語った角田について、テクニカルディレクターのジョディ・エッギントンは「ユウキについては、グリッドペナルティーを受けているため、予選では意図的に周回数を最小限に抑えた」と振り返り、ブレーキの問題でQ1敗退(16番手)に終わったピエール・ガスリーも合わせて「ベストな状況に戻れるよう、可能な限りチャンスを活かし、中団争いに加わりたい」とのコメントを残している。

 海外のメディアでは、これまでとは全く異なるレースへのアプローチとなる今週末の角田について、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「PU交換でグリッド降格が決定している角田にとって、予選は短く、驚きのないものとなった」と報じ、フランスのF1専門サイト『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』は「モントリオールでの、“利害関係”のない角田の予選」と題した記事で、「日本人はQ1で控えめな時間を過ごし、ウェットなコースで彼は何もせず、車を壊すリスクを避けた」と伝えた。

 オランダのF1専門サイト『GRAND PRIX RADIO』は、アルファタウリについて「おそく、アゼルバイジャンでの週末で最も大きな驚きのひとつだった。彼らは今回も良好な状態で、両ドライバーともにポイント獲得に向けて前進していると思われたが、カナダGP予選の後、状況は大きく異なった」と綴った後、角田にも以下のように言及している。

「日本人選手は、レースを最後尾から始めなければならないことを知っていたため、予選では本当に速いラップを刻むことはなかった。彼は日曜日に全ての焦点を当てており、『これまでにもオーバーテイクを試みてきたので、明日のレースでその恩恵を受けられることを願っている』と語った」

構成●THE DIGEST編集部
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