ボストン・セルティックスのオールスターフォワード、ジェイソン・テイタムは、今季トップスコアラーとしてチームをゴールデンステイト・ウォリアーズとのNBAファイナルへと導いた。

 この頂上決戦ではシリーズ平均21.5点、6.8リバウンド、7.0アシスト、1.2スティールに3ポイント成功率45.5%をマークしたテイタム。だが、フィールドゴールは成功率36.7%、ターンオーバーも平均3.8本と抑え込まれてしまい、王座獲得には至らなかった。

 そんななか、テイタムの父で、現在はバスケットボールのコーチを務めているジャスティンは、“父の日”となった現地時間6月18日にインスタグラムを更新し、息子へ感謝の言葉を綴った。

「この2か月間で、お前は父親が求める限りベストな父の日のギフトをくれた。私はお前が最高のレベルで競い合い、歴史を作るのを見てきた。それは夢が叶ったということだ」
  セルティックスに球団史上18度目のチャンピオンシップをもたらすことこそできなかったものの、テイタムがプレーオフという大舞台でエースを務め上げ、イースタン・カンファレンスを制する原動力になったことは事実。

 ファイナルではウォリアーズが敷いた強固なディフェンスの前に悔しい経験を味わったものの、裏を返せばそれはテイタムに対する最大級のリスペクトがあったからこそと言えるだろう。

「お前のなかにある闘争本能が“敗れた”と感じているのは知っている。それは(負けたのだから)当然のことだ。だが私の目には勝者だと映っている。プレーオフの出場時間でリーグトップになり、チームのオフェンスのうち45%を占めて、ゴールデンステイト・ウォリアーズと第6戦まで戦ったんだ。堂々と胸を張れ。ファイナルを除くすべてのカテゴリーで勝ったんだ。今のお前なら、成功に必要なことは何なのかわかっているはずだ。愛している。お前のことをもの凄く誇りに思っているぞ!」

 父ジャスティンの言葉どおり、テイタムは今プレーオフで総出場時間(983分/平均41.0分)、さらには総得点(615点/平均25.6点)でリーグトップに立ち、プレーメーキングの面でも大きく成長した。 ターンオーバーについては100本(平均4.2本)を犯し、単一ポストシーズンとしてはNBA史上ワースト記録を塗り替えてしまったとはいえ、ミズーリ州セントルイス出身の24歳は、リーグでも指折りの選手へ変貌を遂げたと言っていい。

 ファイナル敗退後の会見で、新たなレベルへ到達するために必要なことについて聞かれたテイタムは、こう話していた。
 「このシリーズと前のシリーズ(カンファレンス・ファイナル)における、僕らの落ち着きの度合いかな。何度か揺らいでしまったから。僕自身も含めてね。あとはボールを大切に扱うこと。それを見返して、もっと上手くできていたらと分析することは簡単だ。僕らは一生懸命トライした。その(改善すべき)ことはわかっている」

 長丁場のシーズンを終えたばかりのテイタムは、フィジカル面とメンタル面を休ませてリフレッシュしてもらい、再び来季に向けて練習を重ねてスキルを磨いてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!