今季全22戦中の9戦を終えたアルファタウリの角田裕毅。ここまで入賞は3戦に止まり、通算ポイント数11は全21人中の15位という成績だが、ここまでのパフォーマンスはポジティブに評されるものとなっている。
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 直近のカナダ・グランプリでは気負いすぎてピットの出口でのスピードオーバーでリタイアを喫するというミスを犯したものの、それまでのレース運びは安定していたし、またその前のアゼルバイジャンGPでも、リアウイングの破損というアクシデントによってピットインを強いられるまでは、やはり安定したドライビングでポイント獲得は確実視されていた。
  開幕戦でのチャンスを逃さずに掴んだ8位入賞、スプリント、決勝と見事なリカバリーを見せ、レースでは素晴らしい冷静さと積極さを示して7位に入ったエミリア・ロマーニャGPなどの良き週末の他にも、しばしば印象的な場面を創ってきた22歳の日本人ドライバーに対しては、ファンやメディアだけでなく、チーム内部からもその成長ぶりを称える声が上がっている。

 アルファタウリの車両責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーはF1公式サイト『F1.com』で、角田について「大きな前進を遂げた」と高く評価し、昨季と比べて改善した点などを挙げるとともに、チームとしてやや苦しんでいる今季ここまでの状況についても言及した。

「ユウキは昨年に比べ、大きな前進を遂げている。彼は1年間で多くの経験を積んだだけでなく、コースについても知った。また、エンジニアとメカニックのことも知ることで、我々の関係は絶えず、良くなっている」

「昨季から大幅に良くなったのは間違いなく、今では一貫性が増し、フィードバックも大幅に改善されたことで、エンジニアはユウキが速く走るために何が必要であるかを理解している。そして、彼は(チームメイトの)ピエール(・ガスリー)に近づいてきた。彼がピエールをプッシュしている状況は非常にポジティブなものであり、今の状況にはとても満足している」
 「若いドライバーにとって、F1への挑戦は非常に困難なものだと思う。それは、テストの機会が少ないからだ。冬のテストでは様々な確認を行なう必要があるため、ドライバーに車を理解させる時間を割くことが難しい」(ドゥゾトゥー)という状況の中で、角田はしっかり成長ぶりを示しているが、今季は新レギュレーション下で車(AT03)に安定感がなく、アルファタウリはコンストラクターズランキングで7位に止まっており、目標の5位(現在はアルピーヌ)からは30ポイントも離れてしまっている。

 これについては、「シーズンの序盤は難しいものになった。車のペースは間違いなく、より多くのポイントを得るに相応しいものだった。そして最初の3レースは、かなり運が悪かった。ほとんどの場合、ピットストップの直後にセーフティーカーが出てきて、そうなると、我々にできることはほとんどなかった」と振り返った車両責任者は、「モナコGP以降は、低速コーナーで優れたパフォーマンスを示し、非常に高いメカニカルグリップを備えている。車を快適にする方法を見つけた」と、今後に自信を示した。

 この言葉通りにいけば、シーズンの中盤、終盤と、角田には好パフォーマンスと好結果が期待できるはずであり、ガスリーとともにポイントを積み重ねることで、チームの目標にも近づくことができるだろう。
  角田はオランダのF1専門サイト『RN365』で「もちろん、世界チャンピオンになりたい」と夢を語り、そのために「現時点で最高のドライバーだと思うマックス(・フェルスタッペン)と同じチームで走ることは良いことだと思います」と、レッドブル昇格への強い思いも明かしている。

「彼と一緒のチームにいられたら、本当に良いだろうと思います。世界タイトルを獲得するという目標を達成したいのなら、彼を倒さなければなりません。そうすることで、自分がF1で最高のドライバーのひとりであると感じることができます。将来、彼と同じチームに所属したいと思います」

 今季、チャンピオンシップを独走する24歳のオランダ人の背中を追う角田。2024年までレッドブルと契約を結んでいるセルジオ・ペレスのシートを奪うためにも、今はアルファタウリの期待に応えて結果を出し続ける必要がある。今週末からイギリスGPが開幕し、7月は4つのレースを戦うことになるが、ここで手応えを掴んで、夏休みに入ることができるか。

構成●THE DIGEST編集部
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