打った本人が確信めいた表情を浮かべる会心の一打だった。現地時間7月1日、敵地で行なわれたヒューストン・アストロズ戦に「3番・DH」で先発出場したロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が放ったそれだ。

 痛快な一発が生まれたのは、初回だ。大谷は2死無塁で打席に立つと、前回登板でニューヨーク・ヤンキースをノーヒットに抑えた好投手クリスチャン・ハビアーの“出鼻”をくじく。

 カウント3-2からの6球目だった。アストロズ捕手マーティン・マルドナードは、外角に構えたのだが、ハビアーが投じた一球は内角へ。この失投(?)を見逃さなかった背番号17はバットを強振。打球速度105.7マイル(170.1キロ)で弾き出された打球は、瞬く間に伸びていき、なんとライトスタンドの2階席へと飛び込んだのである。

 飛距離にして394フィート(約120.1メートル)の圧巻の一発には、全米に中継していた『Apple TV』の解説者が「ショウヘイ・オオタニが西海岸を飛び越えて日本へ打ったぞ! しかし、本当に2階席に打つなんて……」と絶句するほど。大きな驚きと興奮を呼び起こした。
  ここから一気に畳みかけたいところだった。だが、“この日”もエンジェルスは、初回以外に全くと言っていいほどに作れなかった。7回99球を投げ切ったハビアーから打ったヒットは大谷の18号アーチのみで、14奪三振を喫する散々な内容に終始。結局、試合も1対8で逆転負けを喫したのである。

 偉才の得点を勝利に繋げられないエンジェルスには、現地記者たちも嘆くほかにない。米メディア『The Athletic』で番記者を務めるサム・ブラム記者は「あっという間に1対8だ。これはみっともない」と酷評。さらに米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者も「アストロズは6月18日以来、10試合ぶりに先制点を許した。だが、それも(エンジェルスにとって)短い命だ」と皮肉った。

 同地区首位をひた走るアストロズに、チーム力の違いをまざまざと見せつけられたエンジェルス。大谷がもたらした勢いを活かせない現状のままでは、8年ぶりの地区優勝はもちろん、7年ぶりの勝率5割も厳しいだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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