現地時間7月10日、ウインブルドン車いすテニス男子シングルス決勝で第1シードの日本の国枝慎吾(世界ランク1位)が第2シードのアルフィー・ヒューウェット(イギリス/同2位)を、4-6、7-5、7-6(5)で下し、逆転勝利。ウインブルドン車いすテニスシングルス男子初優勝を果たした。

【PHOTO】男子車いす史上初の生涯ゴールデンスラムの偉業達成!ウィンブルドン初優勝の国枝慎吾を特集! 3時間20分に及ぶ死闘が繰り広げられた決勝戦。地元選手の初優勝を見るために集まった多くの観客の前で、序盤は得意のバックハンドで国枝を振り回していたヒューウェットだったが、国枝は粘りのプレーで食らいつき、最大の武器であるメンタルの強さを見せつけた。そして、勝負どころを決して逃さず、ショットを決めた。

 念願の夢を叶えた国枝は「これはとても特別な瞬間、東京パラリンピック以降では最高に特別な瞬間です」と語ったが、テニスの聖地ウインブルドンでの勝利は国枝にとってはどれほど大きいものなのかは言うまでもない。

 それまではダブルスのみ開催されていたウインブルドン車いすで、シングルスの開催が始まったのは2016年からだ。今回が5回目の挑戦となる国枝。これまで2019年に準優勝していたが、ハードやクレーに比べ、車いす操作の負荷が大きくなると言われている芝のコートで苦戦を強いられてきた。動きにくさに加え、バウンドが低くボールが滑りやすい特性にフィットしきれていなかった。

『国際パラリンピック委員会』の公式サイトによると国枝は芝コートでのプレーのアドバイスを、男子シングルス最多の8度の優勝を誇り、芝コートを知りつくしているロジャー・フェデラー(スイス)からもらったということだ。フェデラーは「芝ではすべてのポイントを攻めろ。ミスをしても後悔するな。それが大事なんだ」と国枝にアドバイスをしたという。

 国枝はフェデラーのアドバイス通りに普段よりも難しい芝で、より一層攻め抜いて栄冠を掴んだ。今回の優勝により、国枝は車いす男子初の四大大会全制覇とパラリンピックの金メダルも合わせた「生涯ゴールデンスラム」の偉業を達成した。

 果たして、今後、車いすテニス界のレジェンドは、いかなるステージへ向かうのか、ますます楽しみである。

構成●THE DIGEST編集部
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