この男の歩む先には、いつも歴史がついてくる。大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)がまたも球史に残るレコードを刻んだ。

 現地時間7月13日に行なわれているヒューストン・アストロズ戦に「1番・投手」で先発出場している大谷。5連敗中のチームを救うべく、またも連敗ストッパーとしてマウンドに上がった。初回と2回は2つの三振を奪って強力アストロズ打線を封じると、1点を先制した後に2打席目が回ってきた。

 カウント1-1からインコースに食い込んできた95.5マイル(約153.7キロ)の4シームをはじき返した打球は、とんでもないスピードでライト線を抜けていき、快足を飛ばした大谷は三塁まで到達。今季2本目となる三塁打は、“投手・大谷”を助ける貴重な2点スリーベースとなったのだ。

 もっとも、この三塁打はただの三塁打ではなかった。何と、エンジェルスの先発投手が三塁打を放つのは、1972年6月27日のノーラン・ライアン以来、実に50年ぶりの快挙だったのだ。またしても大谷が、球史にその名を刻んで見せたのだ。
  直後の3回表、今度はピッチングでも魅せる。以前、バッテリーを組んだ9番のマーティン・マルドナードにこの日初となるヒットを許したものの、アルトゥーベを三振に打ち取るなどまたもゼロ行進。そして、このイニングがまさに、歴史を塗り替えたシーンだった。

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 前回7月6日のマイアミ・マーリンズ戦で1点を失った大谷だったが、これは失策絡みで自責点はゼロ。さかのぼること6月9日のボストン・レッドソックス戦の5回以降、大谷は何と4先発連続で自責点ゼロを続けており、この3回を抑えた場面で「31.0イニング」まで記録を伸ばしていた。

 実は、過去50年間でエンジェルスの先発投手の自責点ゼロ記録は、2006年のジョン・ラッキー(30.2回)を最長に、1973年のルディ・メイ(30.0回)、1975年のノーラン・ライアン(28.0回)が続いていたのだが、“二刀流”の大谷が歴代最多5714奪三振のライアンらを抑えて堂々トップに立ったわけだ。

 その後4回にユリ・グリエルに適時打を許して、記録は32.0イニングでストップしたものの、同じ試合で投打50年ぶりの記録を掘り起こしたのは、改めて大谷の偉才ぶりを象徴するものだったのは間違いない。大谷はその後6回まで1点に抑えて勝利投手の権利を手にしているが、果たして自身6連勝、並びにメジャー自己最多タイ9勝目を飾れるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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