この男は歴史的なプレーヤーなのだと再認識させられる快投だった。現地時間7月13日に行なわれたヒューストン・アストロズ戦に「1番・投手」で先発出場した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のそれだ。

 5連敗中のチームを救うべく、またも「連敗ストッパー」としてマウンドに立った偉才は、アメリカン・リーグ西地区で首位を独走する強敵を相手に堂々たる投球を見せる。平均球速98マイル(約157.7キロ)の4シームと大きく横曲がりするスライダー、緩急をつけたカーブを軸にし、3回までに5奪三振と序盤から三振を量産した。

 4回に昨季のア・リーグ首位打者ユリ・グリエルにタイムリーヒットを打たれたものの、失点はこの1点のみ。終わってみれば、6回(105球)を投げて、被安打4、毎回の12奪三振という圧巻の内容で降板したのである。

 打っても2回に自ら2点タイムリースリーベースを放ち、二刀流としての本領を発揮して自己最多タイとなる9勝目を手にした大谷。そんな剛腕は、往年の名投手がやってのけた記録をまたしても掘り起こしている。
  このアストロズ戦で大谷は4登板連続で二桁奪三振を記録したのだが、それはエンジェルス史上で2人目の出来事で、メジャー通算奪三振数5714個を数えるノーラン・ライアン以来の快挙だった。もっとも、この伝説の右腕は4試合連続の二桁奪三振を6回もやってのけているから驚きではある。

 とはいえ、だ。「こんな投手は二度と現れないであろう」と言われたライアンの大記録に並んだわけだ。しかも、大谷の場合はそれをライアンですらやっていなかった打者として日々出場しながら達成するのだから脱帽するほかにない。

 誰もが不可能だと考えていた二刀流を当たり前のように続けながら、投げるたびに歴史を覆す――。そんな大谷の凄みは、米メディア『The Athletic』にも寄稿していたブレント・マグワイア記者が絶妙に表現している。

「彼は本当に他に類を見ない人間だ」

構成●THE DIGEST編集部

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